「図柄ナンバー」さらに大幅増殖へ! “モノトーン版”廃止 “他地域の図柄もOK”に!? 寄付金増やす
国土交通省は2025年6月25日、自動車の「図柄入りナンバープレート等に関する検討会」の中間取りまとめを発表しました。現在、全国に73種類ある「地方版図柄入りナンバープレート」などが今後、さらに大きく増えることが予想されます。
図柄入り、大幅増殖か?
国土交通省は2025年6月25日、自動車の「図柄入りナンバープレート等に関する検討会」の中間取りまとめを発表しました。現在、全国に73種類ある「地方版図柄入りナンバープレート」などが今後、さらに大きく増えることが予想されます。

中間とりまとめでは地方版図柄ナンバープレートの導入要件の緩和を打ち出しています。これまで単独市区町村での導入には、登録車で保有台数10万台以上が必要でしたが、これを7万台に引き下げます。また、登録車と軽自動車を合わせた保有台数も17万台から12万台に緩和されます。
一方、申込時に1000円以上の寄付をしない場合に得られるモノトーン版の図柄ナンバープレートは、地方版・全国版ともに廃止される方向です。これは、複数種類のプレートを制作する供給者側の負担軽減が目的とされています。その代わりに、「全国版図柄入りナンバープレート」へモノトーン基調の新しい図柄が追加される予定です。
ちなみに、全国版図柄入りナンバープレートについては、申込件数の9割以上が軽自動車で、うち6割以上が「寄付ナシ」のモノトーン版を受け取っているという実態があります。図柄の種類によって、登録車と軽自動車、カラー版とモノトーン版の申込の傾向に違いが出ています。
今回の見直しは「ユーザーの選択肢の増加・維持」「制度の持続性の確保」「寄付金収入の増加」という3つの方向性を並立させることを目指しています。さらに、寄付金の使途には新たに災害復旧・復興支援も追加されます。
また、今後の検討課題として、「他地域の図柄」の交付を可能とする「図柄ナンバープレート(ふるさと版)」(仮称)の創設に向け、供給者側の課題解決と導入自治体の要件を検討するということです。これは、「ふるさと納税」のようにある地域の振興に賛同する者が、当該地域の図柄ナンバープレートの取得を通じて当該地域に寄付金を納めるという仕組みを想定しています。
今後は、モノトーン基調のものも含めた新たな「全国版図柄入りナンバープレート」のデザイン案を募集するなどして、2028年度中に交付開始を予定。また「ふるさと版」については2029年度以降の導入を目指すことが望ましいとされています。
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