「この列車、かなり速いぞ…」開業1年「元・特急街道」の三セク鉄道 乗って分かったスピードと混雑対策

2024年の北陸新幹線金沢~敦賀間開業に合わせて誕生した、福井県の第三セクター鉄道「ハピラインふくい」。開業当初は混雑対応を問題視するような報道も見られました。約1年を経た現在は、どうなっているのでしょうか。

開業から1年、ハピラインふくいの今を調査

 福井県の敦賀から石川県の大聖寺に至る84.3kmを運営する第三セクター鉄道「ハピラインふくい」。2024年の北陸新幹線金沢~敦賀間開業時に誕生した新しい鉄道会社です。この路線は元々、多くの特急列車が行き交う「特急街道」であり、沿線人口も多いJR北陸本線の一部を引き継いでいます。

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ハピラインふくいの列車(安藤昌季撮影)

 開業当初は各種メディアで「乗客の積み残し」「券売機への行列」などが報じられていました。開業から1年が経ち、開業ブームが落ち着いた現在はどのような利用状況になっているのでしょうか。平日夜のラッシュ時間帯に全線乗車してみました。

 筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、水曜日の18時40分に北陸新幹線の加賀温泉駅(石川県)へ到着。同駅でハピラインふくいに直通運転するIRいしかわ鉄道の、18時47分発福井行き普通列車に乗り換えました。

 新潟県、富山県、石川県、福井県を走る北陸新幹線の並行在来線は、えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの4社によって運営され、それぞれが直通運転を実施。ハピラインふくいは、大半の列車がIRいしかわ鉄道の金沢駅から直通運転しています。

 加賀温泉に到着した4両編成の列車は乗車率40%ほどで、座席が概ね埋まっていました。車両は、転換式クロスシートを主とした新型の521系電車で、トイレもあります。後方の2両は2編成しかないラッピング車両で、上部がピンク、下部が緑の華やかな外観です。

【写真】急ピッチで利便性の向上を図ったハピラインふくい

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