ご近所さん乗ってた!「レトロ自動車」なぜ消えた? バブル崩壊後に大ブーム きっかけは“巨大テーマパーク”の作業用
20世紀末、バブル崩壊後の日本で突如ブームになったのが、外観をクラシックカーのようにカスタムした、いわゆる「レトロ車」です。ブームはなぜ起こったのか、その後「レトロ車」はどうなったのでしょうか。
“バブルの落とし子” がブームの火付け役
スバル「サンバーディアス クラシック」は、もともとバブル期のテーマパークブームで生まれた長崎県にあるハウステンボス内で使う業務車として作られたのが端緒です。それを第30回東京モーターショーに参考出品したところ、市販化を望む声が富士重工(現SUBARU)に多数寄せられ、最終的に市販化が決まりました。

発売と同時に人気となった「サンバーディアス クラシック」の成功に気を良くした富士重工は、軽自動車の「ヴィヴィオ」をベースに懐古調デザインとした「ヴィヴィオビストロ」を1995年にリリースします。
「ヴィヴィオビストロ」は、1960年代のイギリス車を彷彿とさせるメッキグリル&丸目ヘッドランプのフロントマスクで、内装に木目調パネルを用いるなどしていました。こうした仕様が女性を中心に受け、「ヴィヴィオビストロ」は爆発的ヒットを飛ばします。その結果、このクルマの成功を横目で見た各メーカーは相次いでフォロワーを登場させました。
1996年のスズキ「セルボ・クラシック」を皮切りに、1997年にダイハツ「ミラ・クラシック」が登場し、1999年にはダイハツ「ミラジーノ」と三菱「ミニカタウンビー」がデビューしています。
さらに「レトロ車」ブームは軽自動車だけでなく小型車にも波及し、1996年の日産「マーチ タンゴ」、1997年の三菱「パジェロJr.フライングパグ」、1998年のスバル「インプレッサ カサブランカ」などが登場しました。こうした流れを、業界のリーディングカンパニーであるトヨタも無視することはできず、1998年にグループ企業のモデリスタとタッグを組み「カローラII」をベースにした「PX12ナポリ」を限定販売しています。
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