熱狂的ファン「鈴菌」用ミニバン!? ←スズキ唯一の8人乗りです! 実は20年続くロングセラー「大人の事情」で一新した過去も
スズキ唯一の多人数乗車が可能なミニバンとして、家族持ちの「鈴菌感染者」から熱烈な支持を集めているスズキ「ランディ」。実はこのクルマ、OEMの供給元が日産からトヨタに変わるなど数奇な運命を辿っていました。
状況の変化で提携先をライバル企業へチェンジ!
こうして2022年7月に装いも新たに誕生した4代目「ランディ」は、「ノア」のバッジエンジリアリングモデルとなり、それに伴って日産「セレナ」のOEM車は15年半で販売を終了することになりました。

現行型となる4代目「ランディ」は、ガソリンモデルは「G」、ハイブリッドモデルは「HYBRID G」へとグレードを集約し、前者は8人乗りとなる一方、後者は2列目をキャプテンシートとした7人乗りとなっています。駆動方式はFFのほか、それぞれに4WDが用意されます。
ベースとなった「ノア」との外観上の違いは、シルバー塗装+メッキモールの専用マスクと、エンブレムが異なる程度ですが、「ノア」に設定されたボディカラーが一部選べないといった制約があります。また、両者には13万700円~15万9500円の価格差がありますが、これは「ノア」ではオプション扱いのハンズフリーデュアルパワースライドドア、左右独立温度コントロールフロントオートエアコン+リアオートエアコン、快適温熱シートなどが標準装備となっているためです。
5ナンバーミニバンのベストセラーである「ノア」に対して、そのOEMモデルの「ランディ」は少数派。日頃なかなか見かける機会の少ないレアカーといえるでしょう。しかし、フロントノーズに燦然と輝くスズキのエンブレムが「ノア」との最大の違いであり、このクルマだけの特徴となっています。
門外漢からすればまったく同じクルマにしか見えないのですが、重度の「鈴菌感染者」にとってはその違いこそが何よりも重要なポイント。フロントグリルに輝くスズキのエンブレムを見て「そこにシビれる! あこがれるゥ!」と曰う彼らのために「ランディ」は存在していると言っても過言ではないのかもしれません。
Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)
「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に
コメント