謎の枠、表記… 少しずつベール脱ぐ東西の新クルーズ列車、見えてきた「こだわり」

豪華さだけに注目はもったいない? 採用された最先端の技術

 このふたつの新たなクルーズトレインは、最先端の技術を採用しているのも特徴のひとつです。

「四季島」は、「EDC方式」と呼ばれる新しい駆動システムを採用。線路上空の架線からパンタグラフで電気を取り込み走行する「電車」の仕組みに加えて、走行に必要な電気を生み出せるディーゼル発電機を搭載。架線がない非電化区間でも走ることができます。

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「四季島」が装備するパンタグラフ(たたんだ状態)。架線がある区間ではこれを使い、電車のように走れる(2016年8月、伊原 薫撮影)。

 この「四季島」は青函トンネル用の特別な機器も必要になることから、その機器配置が大きな課題となりました。エンジンは先頭車の展望スペース後部に床置きし、また10両編成中の6両を動力車とすることで機器を分散。それでも先頭車は64トンという異例の重さになっています。

 一方、「瑞風」はディーゼル発電機とバッテリーアシストでモーターを駆動し、架線がない非電化区間でも走行できるようにするという、比較的機器が少ない方法を採用したものの、寝台個室への騒音を避けるため、動力車を寝台個室がない両端の2両に限定。そのため先頭車は約58トンとやはり重くなりました。こちらは展望室部分の床をかさ上げし、その下にディーゼルエンジンを収納しています。

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「アクティブサスペンション」を備える「四季島」の台車(2016年8月、伊原 薫撮影)。

 また、両者とも最上級の乗り心地を目指すため、車輪のある台車部分に「アクティブサスペンション」と呼ばれる振動吸収機構を装備。新幹線などの高速列車でつちかわれた技術で、ディナーやバータイムでワインがこぼれることもなく、「瑞風」「四季島」の一部客室に備えられているバスルームも快適に使えることでしょう。

 ついに一部車両が姿を現し、くしくもほぼ同じタイミングでデビューを迎える東西ふたつのクルーズトレイン。デザインや構成はまったく違いますが、そのコンセプトの根底にあるものは、実は同じです。それは「美しい日本の四季を感じられる旅」。各地に点在する自然と、そこで育まれた歴史や文化の奥深さ。それをよりいっそう引き立て、体験させてくれる列車がベールを全て脱ぐのは、もうまもなくです。

【了】

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コメント

5件のコメント

  1. 一つ良いか?

    ATC・ATS-P&-Psは分かる。

    が、-Dn(写真は『Dn』表記)って、なんですか!?

    正確には、JR貨物・EH800が搭載している『DS-ATC(ATC-L機能付)』と同等では?(←こちらはWikipediaで調べました)

    筆者は『保安装置は門外漢』と言いそうけど、そこんとこを詳しく調べて書くべきだね。客乗せる「旅客車両」で初めて『-Dn』表記を見て、ビックラこきましたよ。

    • 変な文字化けがあったので訂正したい。

      (誤)ATC・ATS-P&-Psは分かる。

      (正)ATC・ATS-P&-Psは分かる。

      送信に不備が有りましたら、お詫びしますm(__)m。

    • また文字化けがあったので、正しく書く。

      ATC・ATS-Pと-Psは分かる。

  2. まささんへ
    Wikipediaを見てみましたが、「ATS-Dnを装備する」と書いてありますね
    DS-ATCと同等であろうが何だろうが、Dnと書いてあるんだからDnで良いでしょう
    あと、脚注19番のリンク先を読みましたか?
    「DnはJR北海道のデジタル式ATS-Dnのこと」と説明されていますね
    Dnで何の問題も無いでしょうし、より限定的で具体的で正確な表記と言えますね
    また、この車両を企画し、所有し、管理し、運行するJR東日本がDnと表記しているのですから、Dnが正解なんですよ

  3. このようなEDC(ディーゼルハイブリッド?)で一般車両のような記号つけたら寝台の無いラウンジ車は「キモイ」だな。