「オレンジの中央線」まさかの再登場!? 17年ぶり本線走行にSNS騒然 JR東日本唯一の「201系」今後どこへ行く?
豊田車両センターで長い間保管されてきた元中央線快速の「クハ201-1」が、17年ぶりに本線上を走りました。今ではJR東日本唯一の201系電車ですが、今後どうなるのでしょうか。
オレンジ色の201系が中央線の線路へ
2025年7月11日の終電後、豊田車両センター(東京都日野市)に保存されていたJR東日本唯一の201系電車、クハ201-1が大宮総合車両センター(さいたま市大宮区)に移動しました。オレンジ色の201系が中央線を走行するのは、2010(平成22)年10月17日の廃車回送を兼ねたツアー以来、そしてクハ201-1が本線上を走行するのは2008(平成20)年1月の営業運転引退からおよそ17年半ぶりです。

すでにモーターを搭載した電動車などの伴侶を失った先頭車のクハ201-1は、自力で走行できません。そこで新潟車両センターに所属するEF64形電気機関車1000番台が前後から挟み込むというプッシュプルの編成で運転。久しぶりの本線走行もさることながら、特殊な運転形態にも注目が集まりました。
今回の運転に先立ち、6月下旬には豊田車両センターの構内で、中央線快速のE233系電車を使って入換作業が行われていました。その際、車輪が交換されていたことが話題となりましたが、今回の走行に向けての準備が進められていたことになります。
注目の的となった201系、そもそもどのような車両なのでしょうか。
201系は国鉄時代に設計された電車です。1979(昭和54)年に試作車が登場し、1981(昭和56)年に量産が始まりました。
国鉄として初めてチョッパ制御方式を採用し、それを活用した回生ブレーキによる省エネ化など、多くの新機軸を盛り込んで登場。前面の窓は左右非対称の形状、さらにその周囲は黒色とし、当時の国鉄型車両としては先進的なデザインも話題を呼びました。
最初に投入されたのは中央線快速で、先に活躍していた101系や103系と同様の朱色1号、いわゆるオレンジバーミリオンをまとい、瞬く間に主力となります。さらに2002(平成14)年には青梅・五日市線も201系化が完了。中央線快速といえば201系という時代が続きました。
2006(平成18)年からE233系の投入が始まり、中央線快速・青梅・五日市線からは2010年に201系が引退。オレンジ一色塗りの車体から、近代的なステンレス車両への統一が図られたのでした。
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