沿線に点在する遺構 かつて青梅線と競合したライバル鉄道をご存じか 開業100年の節目に行ってみた

東京都内を走るJR五日市線。拝島駅でつながるJR青梅線とともに首都近郊のローカル線といった感じですが、かつて共に私鉄だったJR青梅線とライバル関係にあったとか。歴史の波に翻弄されたJR五日市線の紆余曲折を振り返ります

2025年は「JR五日市線」開業100周年!

 東京都内を走るJR旅客線の盲腸線は2本ありますが、ともに西多摩エリアを走っています。1本は青梅線、そしてもう1本が五日市線です。いまでは拝島駅で合流し、立川駅で中央線へと接続している両線ですが、かつてはライバル関係にありました。五日市線誕生の経緯とともに改めて振り返ってみましょう

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かつてJR五日市線を走っていたホリデー快速「あきがわ」。2022年3月に廃止されている(柘植優介撮影)。

 五日市線は昭島市にある拝島駅と、あきる野市にある武蔵五日市駅を結ぶ延長11.1kmの路線ですが、その前身は「五日市鉄道」というローカル私鉄でした。

 五日市鉄道が開通したのは、今からちょうど100年前の1925(大正14)年です。この年の4月21日に、拝島―武蔵五日市間で開業を果たしました。この路線は、セメントの原料である石灰石の輸送や、鉄道の空白地帯であった五日市地区の旅客輸送が目的で、停車駅は、東秋留、西秋留、武蔵増戸で1日6往復の運行でした。

 そして5か月後の9月20日には、支線の武蔵五日市―武蔵岩井間が開通します。また多摩川の砂利輸送のため支線も引かれ、1926(大正15)年に多摩川駅、1931(昭和6)年に拝島多摩川駅が開業しています。

 採掘された石灰石は、五日市鉄道から青梅鉄道、中央本線、山手線、東海道線を経て、川崎にあるセメント工場まで輸送されていましたが、多摩川の砂利輸送も含めて輸送の効率化を図るために、五日市鉄道は立川までの延長を申請し、1930(昭和5)年7月13日には拝島―立川間が開通します。貨物は従来の蒸気機関車で運行され、旅客用にはガソリンカーが運転されました。

【画像】廃線の名残! かつての駅跡に残る転轍機や駅名標「五鉄通り」の標識も

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