空自、なぜ遅いプロペラ輸送機をアフリカへ? 所要3日、背景に「最悪のケース」か

2016年7月、南スーダンに滞在する邦人保護のため、C-130H輸送機がアフリカのジブチへ派遣されました。しかし同機は、ジェット機にくらべ足が遅く航続距離も短いプロペラ機。またジブチへより近い場所に別の空自ジェット機がいました。にもかかわらず、なぜ日本から3日かけC-130Hが派遣されたのでしょうか。

簡単にくらべられない軽トラと大型トレーラー それと同様な輸送機

 たとえばひと口に「貨物自動車」といっても、小さな軽トラと大型トレーラーではそれぞれが得意とする役割が大きく異なっているように、輸送機もまた、何でもかんでもこなす万能機というものは存在しません。

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KC-767空中給油機。機内は通常の貨物機、旅客機と同様に貨物を積載したり座席を設けることができる(写真出典:航空自衛隊)。

 したがって航空自衛隊はここまで取り上げたC-130Hや政府専用機、KC-767のほかにもU-4、C-1、YS-11、そしてCH-47J/LRヘリコプターといった特性の異なる輸送機を保有し、それぞれに適した任務へ投入しています。また自衛隊機では不可能な任務を行うために世界最大の輸送機、ウクライナ製のアントノフAn-225「ムリヤ」を自衛隊がチャーターしたこともあります。

 2016年6月には、C-1輸送機の後継となる最新鋭のC-2輸送機の生産型が、はじめて航空自衛隊へと引き渡されました。C-1は1970年ごろの開発当時、安保闘争やベトナム戦争などの社会背景により航続距離に大きな制限が加えられ、現在では海外派遣に使えない国内用となってしまっていますが、C-2は旅客機並みの速度と長い航続距離を持ち、C-1やC-130Hよりも貨物室や搭載重量が大きいことから今後、海外派遣における主力輸送機として活躍することが期待されています。

【了】

Writer:

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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コメント

13件のコメント

  1. だから、俺がこないだダッカの時言った!

    ダッカの時政府専用機を使った。

    今後も同じ体温をするのか?

    対応の違いを付ける事に不公平を生じ。あまねく公平を維持出来ないと!

    政府専用機も空自が運用する半自衛隊機。

    費用を考えたら一機で1回の方がと!

    そうなると、ダッカの時の政府専用機の使用基準は正しかったのか?

    選挙イメージの為の作戦とも言えないか?

    国民の関心の無さに呆れる!

  2. ジュバ国際空港はB747やB767系統の旅客機に対応した旅客施設はあるのでしょうか?

    いくら滑走路が長くても、それに対応したインフラがなければ人を乗せれないと思うのですが。対応したタラップやボーンディングブリッジ等がないなら、C-130の使用は別におかしくないですよ。

    • ちゃんと記事を読みましょうよ。

  3. > 以下はあくまで筆者(関 賢太郎:航空軍事評論家)の推測ですが、

    ニュースサイトに個人の推測はいらない。

  4. どうしてニュースサイトともあろう場所でPKOとPKFの表記を意図的に間違えるんですかね?

    一応書いておきますが、PKOは現地政府の治安維持機関失効による選挙活動の監視及び難民キャンプ等の周辺警護と極めて限定的な武器使用に基づく警備が主目的

    現地政府に代わって地元警察の育成や訓練も行う警察力としての国連機関

    一方でPKFは現地政府の治安維持機関のみならず軍当局の機能喪失により反政府軍や武装勢力の活動制限も出来ない地域へ派遣される国連主導の軍事組織

    武器使用基準は相対する敵対勢力を制圧するに足る十分な装備や作戦行動が認可されている

    日本の自衛隊が海外で現在進行形で武力行使してる事にしたいんですかね?

    記事タイトルも臭いですがこの間違い1点だけで以後の記事読む意欲失せたんですが

  5. 本当にこの方軍事評論家?空中給油機の中も大改造されていて、もはや人員輸送は不可能では?政府専用機もバングラデシュの時のように不測の自体の為に国内に留めるしかないのでは?大体自衛隊の海外派遣には大体小牧のC-130が派遣されていて裏を返せば航空自衛隊にある輸送機の中では一番最適では?

    • KC767は空中給油機(燃料タンクは翼内や床下)であると共に、輸送機(床上に貨物や人員を搭載)でもある。人員輸送時には、座席(多分C130のより立派)の取り付けられたパレットを機内に設置できる。

      といった類いの内容は、簡単に検索にかかる。自分もそんなに好きな記者さんではないが、調べもせずに「本当にこの方....」は、失礼である。

      裏付け無いのが記事として弱いのだか、C130を選ぶ理由として、短距離離着陸と不整地対応は納得できる。

    • 例えば

      空中給油機だって

      機体はたいてい

      旅客機からの改造

      自衛隊のKC767だって

      座席を付けたら

      200人くらいの人員輸送出来る

      輸送機C2も

      通常は貨物輸送だが

      座席にしたら

      120人は乗れる

  6. 仕方無いよ。

    チャフやフレア放出可能な機体がこれしかない。

    ヤバイ状況で、強硬着陸・離陸する可能性も捨てきれないんだから。

    そんなときにジャンボやタンカー来ても無理やろ。

  7. C-130Hは当時空自が所有していた航空機の中で2番目に航続距離が長く、大きな荷物専用の空間があり、ペイロードも海外派遣に十分な能力がありました。しかも、最初から軍用に設計されていて、B-767系列の航空機とは次元の違う多用途性があります。タフです。

    逆に、この機体以外の選択肢は無かったでしょう。

  8. それよりも、政情不安下で派遣した航空機が乗っ取りにあった場合、最新のジェット機ではなくプロペラ機の場合、敵にとって利用価値が低いからという軍事的な解釈もできる。

    • >政情不安下で派遣した航空機が乗っ取りにあった場合、最新のジェット機ではなくプロペラ機の場合、敵にとって利用価値が低いからという軍事的な解釈もできる。

      「最新のジェット機」に価値が有るから奪取されるのでは?と考えるなら、逆に技術の枯れたプロペラ機なら「自前で運用できる」から奪われるって考え方も出来る訳で…

      そもそも奪取されるような状況まで事態が悪化しているなら、米軍クラスの護衛が無ければ派遣出来ないと思う。

  9. これは

    イラクへ派遣された時ミリタリーカラーでは

    目立ってしまうから

    ブルーにしてある意味の迷彩カラー

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