この船に「クルマ6430台」どーやって積むの!? 「飛鳥III」と並んだ「日本郵船の自動車船」に潜入 もはや神業の積み込み

日本郵船が運航する自動車船の見学会に参加。当日は新しい外航クルーズ船「飛鳥III」も接岸し、市民が大小さまざまな船を楽しむなか、自動車船の見学も賑わいました。

12階建ての立体駐車場のような構造

 今回、公開された「PLEIADES LEADER」は2009年11月に新来島豊橋造船で竣工しました。全長は199.94mで全幅は32.26m、船底からアンテナ最上部までの高さは52.6mです。乗組員は24人で、船長はルーマニア人、航海士や機関士などはフィリピン人やインドネシア人といった多様な国籍のクルーで構成されています。

 貨物デッキは12階建ての立体駐車場のような構造をしており、普通車換算で6430台を積載可能。商品である自動車が自走でそのまま船内に乗り入れられるよう右舷側の中央部と船尾側にランプウェイが設けられており、「ギャング」と呼ばれる専門の作業員によって荷役が行われます。

 荷役作業時の走行スピードは20km/h、走行間隔は15mと決まっており、一番多く載せる自動車は前後30cm、左右10cmというわずかな間隔で並べられていきます。デッキに積み付けられた車両は、航海中の揺れによる移動を防ぐため、ラッシングベルトによって固縛されます。

「PLEIADES LEADER」は乗用車だけでなく、大型ヘリコプターや建設機械、鉄道車両などのような重量物や背の高い貨物の輸送にも対応しており、種類や高さに応じてデッキを使い分けます。天井の高さを変えられるのは12層あるデッキのうち2層で、ランプウェイから直接入れる5デッキは特に重量物を積み込めるような設計が施されています。

【え…!】これが「クルマ6430台積める自動車船」の内部です!(写真)

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