「LCCより安いじゃん!」な“FSC”の航空会社、実際どうなの? パッと見“神コスパ”の裏で発生しうる“トラップ”とは
“節約派”の海外旅行者にとってまず候補にあがるのが、LCCの利用です。しかし実は中国のフルサービスキャリアでは、それよりも安い運賃でアジア圏の国に行けることもあります。ただ、果たしてこれは本当にコスパが良いのでしょうか。
LCCより安いフルサービス…だと?
夏休みシーズンの海外旅行では、お盆の時期に航空券の価格がピークを迎えます。しかし8月後半から9月の連休の手前までは、まとまった休みがとりづらく、いったん価格は落ち着きます。“節約派”にとっては、海外に出かける絶好のチャンスです。

こうした海外節約旅のターゲットにちょうどいいのが、アジアの各都市ではないでしょうか。円安、さらには現地の経済成長やインフレにより、かつてほどの格安感はなくなっていますが、それでも「ランチは5000円、ディナーは1万円が当たり前」の欧米諸国に比べ、少ない予算で旅を楽しめるからです。
これらアジアの各都市へ、安く移動するための手段としては、まずLCC(格安航空会社)が候補に挙がるでしょう。そしてLCCのなかでも、燃料価格に応じて運賃に上乗せされる形で利用者が負担する費用「燃油サーチャージ」を徴収しない会社は、節約旅行の大きな味方となります。
ただここに、もうひとつ有力な候補があるのをご存じでしょうか。
それは中華人民共和国(中国)のFSC(フルサービス航空会社)です。中国のFSC(以下、中華FSC)を使ったアジア第3国への運賃は、ときにLCCを下回る水準となるのです。
しかし価格だけを見て中華FSCを選んだとき、そこに落とし穴はないのでしょうか。また実際に利用するとき、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
ここでは、日本のLCCも複数就航する「東京~バンコク路線」の利用を想定し、比較してみましょう(以下、価格情報は2025年8月初旬調べ。予約、購入の時期により異なる可能性がある)。
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