終電後の成城学園前駅で珍事! 「夜行ロマンスカー」の乗り継ぎ駅に 今だけの貴重な2ショットが実現
小田急線では、毎年お盆の時期にロマンスカーが夜行列車として運行されることが恒例となっており、2025年は「リレー形式」。乗り継ぎ駅で珍しい2ショットが実現しました。
車両や駅の発車標に「珍表示」
ツアー当日に登板した「EXE」未更新車(30057F+30257F)は、団体臨時列車の運用に入る前、新宿駅を21時ちょうどに発車する小田原行の「ホームウェイ17号」として、直前まで定期列車として走っていました。「ホームウェイ17号」は22時16分に小田原到着後、いったん足柄駅の留置線に引き上げて車内清掃を行った上で、小田原駅を23時42分に発車する夜行の団体臨時列車となりました。先述のように「EXE」未更新車と「EXEα」は共通運用ですが、8月16日だけは「ホームウェイ17号」を「EXE」未更新車で運転することが決められていたのです。

小田原駅を発車し、夜行列車となった「EXE」は、ロマンスカーの定期列車が存在しない多摩線に深夜に入線。終電後に京王相模原線との並走区間を走り、非日常体験を楽しむことができました。ツアーは基本的に1人2席利用となり、隣席に気兼ねする必要はありません。追加料金(2000円)で4席まるごとBOX席として利用できるプランも設定されていました。
「EXE」は乗り継ぎ駅となる成城学園前駅の4番線(新宿方面の上りホーム)に到着した後、乗客を全員降ろして経堂まで回送。ここで折り返し、今度は成城学園前駅の2番線(小田原方面の下りホーム)に入線しました。その後、3番線(新宿方面の上りホーム)に喜多見車庫から出庫してきた「GSE」が入り、終電後の午前3時に珍しい2ショットが実現したのです。
両編成は行先表示に、大みそかから元日にかけて運転される臨時特急「ニューイヤーエクスプレス」を表示するこだわりようで、ツアー参加者は、今や最古参のロマンスカーとなった「EXE」未更新車と、最新のフラッグシップである「GSE」の並びを熱心に撮影していました。「EXE」未更新車は、2028年度にデビューする新形ロマンスカーに置き換えられる予定となっており、この並びは今だけの光景です。また、真夜中の成城学園駅ホームでは、発車標に「ベイリゾート99号 強羅行き」といった遊び心満載の行先も表示され、大いに注目を集めていました。
成城学園前駅で「EXE」からバトンを受けとった「GSE」は通常、土休日は全2編成がフル稼働となるため、基本的には平日しか団体臨時列車で使用することはできません。今回は定期運用に入る前の早朝ということで「GSE」の臨時運行が実現しました。ラストスパートとして成城学園前→新宿→小田原を走り、6時17分に小田原駅に到着。新宿→小田原間では車内灯が消灯され、普段はあり得ない雰囲気の中で朝を迎えることができました。
なお、小田急電鉄や小田急トラベルでは今後も、貴重な存在となった「EXE」未更新車を使ったツアーを実施し、撮影会などで記録できる機会を提供していくとのこと。2025年9月20日(土)には、「小田急ロマンスカー・EXE未更新車 撮影会 in 開成車庫ツアー」が予定されており、小田原~開成車庫間の短距離を「EXE」未更新車が走ります。
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