「ウインカーを出さない」運転の“理由”は何なのか 「ローカルルール化」してしまった県もある?
クルマを運転するうえで、周囲の車両や歩行者に自車の動きを伝える重要な役割を担っているのがウインカーです。しかし、なかには意図的に「ウインカーを出さない」「曲がる直前まで使用しない」ドライバーも散見されます。
「ローカルルール」として常態化! 日本で一番「ウインカーを出さない」県民は?
ところで、全国でもトップクラスに「ウインカーを出さない」県として知られているのが岡山県です。

JAF(日本自動車連盟)が2017年に実施した意識調査によると、「ウインカーを出さずに車線変更や右左折するクルマが多い」という質問に対し、「とても思う」「やや思う」と答えた人の割合は、岡山県では全国最多の91%にのぼりました。このようなウインカーを出さない、あるいは直前に出す走り方は「岡山ルール」と呼ばれることもあります。
実際に、岡山県では「岡山ルール」の撲滅に向けた取り組みも行われています。2005年には岡山国体の開催に合わせ、交差点の30m手前に「★合図」という文言の路面標示も県内で施工されました。これは「基本的な交通ルールを浸透させる」意味をもって整備されたもので、その内容には当然、ウインカーの適切な使用も含まれています。
2019年にITARDA(交通事故総合分析センター)が行った調査によると、岡山県の人口1万人当たりでの交通事故の死亡者数は、政令指定都市では全国ワースト1位の0.37人となっています。この数値は東京都区部や横浜市、大阪市、名古屋市の3倍以上という水準で、ウインカーの不使用や不適切な使用が、死亡率の高さにつながっている可能性もあります。
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