南アジアの大国「独自設計のステルス戦闘機」エンジン供給先をフランスに! 兵器購入以外でも脱ロシアを計る

インドの「先進中型戦闘機(AMCA)」のエンジンの共同開発をサフランとインドの国防研究開発機構が行う可能性があると報じられました。

実は最近関わりの深いフランス

 インドで開発中の新型戦闘機「先進中型戦闘機(AMCA)」の完成に向けて、その動力源となるエンジンの共同開発について、フランスのサフラン社とインドの国防研究開発機構(DRDO)が設計・製造を共同で行う契約が近く締結される可能性があると、2025年8月23日付でインドメディアが報じました。

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AMCA実寸大模型の後方部分(画像:インド国防省)

 インドのラジナート・シン国防相は、「インドは独自の第5世代戦闘機の製造と、サフラン社との協力によるエンジンの国内生産に向けて動いている」と発言。別の高官も、「DRDOは近日中にこの提案を内閣安全保障委員会に提出し、承認を得る予定である」と国内メディアに明かしています。

 AMCAは、現在運用されているF-22やF-35といった第5世代戦闘機と、各国で開発が進む第6世代戦闘機との中間にあたる「第5.5世代戦闘機」として開発されており、インド国産初のステルス戦闘機となる予定です。

 本プロジェクトは、「メイク・イン・インディア」政策の一環として、インド国内での製品開発・製造・組立を推進するものであり、機体は国産部品を中心に構成されます。エンジンも外国企業との合弁事業によって、国内での開発・生産が計画されています。

 これまでインドは兵器調達の分野で旧ソ連時代からロシアとの関係が深く、輸入兵器の大半をロシアに依存してきました。しかし2010年代後半以降、ロシア製兵器への過度な依存からの脱却と、安定供給の確保を目的に、アメリカやイスラエルなど西側諸国からの兵器購入を進める一方で、自国の防衛産業の育成と自主開発を強化する方針へと舵を切っています。

 この方針転換の結果と、2022年2月から始まったウクライナ侵攻での影響による、海外向け兵器の製造・開発遅延により、2024年時点でロシア製兵器の輸入割合は36%にまで低下しました。代わって存在感を高めているのがフランスです。

 フランスの航空宇宙企業サフランの子会社であるスネクマは、インドも運用している戦闘機「ラファール」に搭載されている「M88ターボファンエンジン」を供給しており、AMCAのエンジン開発においても理想的なパートナーと言えるでしょう。

 サフランはすでにインド国内でヘリコプター用エンジンの製造実績があり、航空・防衛分野において長年の信頼関係を築いています。こうした背景から、同社との共同開発が実現する可能性は極めて高いと見られています。

 なお、新型エンジンプロジェクトの費用は約70億ドル(約1兆150億円)と見積もられています。

【画像】完成予想! これが、インドのステルス戦闘機です

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