「『1面1線』でいいよね?」→超絶ボトルネックに! “見込み違い”がアダになったタイの“御堂筋線みたいな駅”とは
鉄道などのインフラは、出来たあとの改良が難しい場合があります。当初の“見込み違い”が、のちに大きなボトルネックとなり、解消の計画も揺れている現場が存在します。
工事「始まってません!」
しかしそれから5年が経つ現在でも、現地では工事がはじまる気配はありません。
この間、「MRTパープルライン」「SRTライトレッドライン」「MRTブルーライン」がつぎつぎに開業し、また「MRTパープルライン」「MRTオレンジライン」などの新路線も建設中で、チャオプラヤー川を渡る鉄道の多重化が進んでいます。
またサパーンタクシーン橋下の船着き場は、コロナ禍に前後し、チャオプラヤー川沿いの倉庫跡地などを再開発して誕生した「アジアティーク・ザ・リバーフロント」「アイコンサイアム」などの大型ショッピングモールへの主要なアクセスポイントになっています。そのため40か月とされる工期の間にサパーンタクシーン橋が使えなくなることの経済的損失はかなりのものになると想像できます。
こうした状況を考えると、このサパーンタクシーン駅改良計画は、そのまま”塩漬け”になってしまう可能性も考えられるのではないでしょうか。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
「御堂筋線みたい」という表現は、御堂筋線が単線のところがあるような印象を受ける。