急きょ来日の「見慣れぬイージス艦」横須賀に入港したワケとは? じつは豪州軍艦として “史上初” するため来ました!

オーストラリア海軍の駆逐艦「ブリスベン」が2025年9月19日、海上自衛隊横須賀基地に寄港しました。今回は1か月以上滞在するとのこと。それだけの長期寄港の理由は何なのでしょうか。

豪軍艦の滞在期間は約1か月の予定

 オーストラリア海軍の駆逐艦「ブリスベン」が2025年9月19日朝、海上自衛隊横須賀基地に接岸しました。「ブリスベン」は、オーストラリア軍艦として初めて日本の港湾で整備支援を受けることが決まっており、艦長のデイビット・マーソン中佐は入港時に「今後1か月にわたる整備期間の間、ホストシップである護衛艦『まや』乗組員とより深く交流できることを楽しみにしている」とコメントしていました。

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海上自衛隊横須賀基地に接岸したオーストラリア海軍の駆逐艦「ブリスベン」。四角い盾を持ち中央に立っているのが艦長のデイビット・マーソン中佐(深水千翔撮影)。

「ブリスベン」はホバート級駆逐艦の2番艦として2018年10月に就役しました。スペインの国営造船会社ナバンティアが設計したアルバロ・デ・バサン級フリゲートがベースで、満載排水量は約7000トン、全長約147mです。

 艦橋の上にイージス戦闘システムを構成するフェイズドアレイ・レーダー「SPY-1D」を4面に貼り付けたパゴダ状の構造物を設置しているのが特徴で、これにより日本のまや型護衛艦(基準排水量8200トン)やアメリカのアーレイバーク級駆逐艦とは異なる雰囲気を醸し出しています。

 VLS(垂直発射装置)は日米のイージス艦よりも少なめの48セルで、ここからスタンダード・ミサイル「SM-2MR」と「シースパローESSM(発展型シースパロー)」を発射することが可能です。

 2024年12月にはオーストラリアの海軍艦艇として初めて巡航ミサイル「トマホーク」の発射試験に成功しており、今後は同国が200発以上の取得を計画している「トマホーク」の搭載艦となる予定です。このほか対艦ミサイル「ハープーン・ブロックII」の4連装発射機2基や、主砲として62口径5インチ砲1基、近接防御用に20mmCIWS「ファランクス」1基、M242「ブッシュマスター」25mm機関砲2基などを備えています。

【なかなか見ない後ろ姿も】豪イージス艦「ブリスベン」を前後左右イッキ見(写真)

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