邪魔すぎるだろ…!? 道のど真ん中に「ポツンと電柱」たち どうしてこうなった?
東京都内の路地を歩いていると、道路の端ではなく中央寄り、時には交差点のど真ん中に立つ「邪魔すぎる電柱」に遭遇することがあります。なぜこのような場所に立っているのでしょうか。
なんでそこに立つ…? 邪魔すぎる「ポツンと電柱」たち
東京都内でたまに「邪魔すぎる電柱」に出くわすことがあります。道路の端ではなく中央寄りに立ち、明らかにクルマの通行を阻害すると考えられるものが少なくありません。ここでは都内のそうした物件を紹介します。

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まず最初は、新宿区若松町の裏路地にある電柱です。道幅3m弱の一方通行の道路の路肩から60cmほどのところにぽつんと立っていて、反対側には普通車でも通り抜けられるほどの幅は残されていますが、その存在には違和感を抱かざるを得ません。
電柱には「学童に注意」という黄色く目立つ看板が付けられていますが、その看板により電柱の存在が引き立てられ、クルマの衝突を防いでいる印象です。
ここは、かつて道路幅が狭く、住宅の敷地がこの電柱の際まで迫っていました。しかし住宅の建て替え時に道路中心線から法で定められた「セットバック」を行った結果、電柱だけがこのように道路に取り残されたのです。
つぎは北区上十条の、交差点を阻む電柱です。ここでは道幅3mほどの路地同士がT字に交差していますが、その交差部の中央近くに電柱と指定方向外進行禁止の道路標識が立っているのです。
かつてはさらに狭い街路だったのを、交差点に面した住宅数棟が事業所に建て替えられたときにセットバックされ、さらに「角敷地の建築制限(隅切り)」により事業所の土地の角が事実上の道路用地として提供されたため、電柱だけが残ってしまったようです。
隅切りする一方で電柱を残すのは不合理としか思えませんが、この地域には「補助第73号線」の建設が予定されており、この電柱も将来的には消滅することになりそうです。
このようにセットバックが「邪魔すぎる電柱」を残す一因ですが、あまりにも狭い道だと、残された電柱が「道の真ん中」という例もあります。
板橋区板橋にある中山道と並行する路地は、そもそもクルマが通ることができない道幅でしたが、その中央部分だけをセットバックしたため、道路の中央に電柱が残る形となっています。障害物が道路中央に残るのはけっして好ましいことではありませんが、通行するのは地元の人だけという事情もあり、今後もその状態が続きそうです。
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