新型リーフ「これはいける!」と開発陣が思った瞬間とは? 「EVなんてまだ」派への回答
2025年10月8日、日産はバッテリー式電気自動車(BEV)の新型「リーフ」の日本仕様車を発表しました。普及ペースの鈍化をはじめ、EVを取り巻く状況が急激に変化しているなか、新型リーフはどのように進化したのでしょうか。
3世代15年でここまで進歩した「リーフ」
2025年10月8日、日産が新型「リーフ」の日本仕様を発表しました。このモデルは3代目で、フルモデルチェンジは8年ぶりです。

日産リーフは、2010年に初代が発売されて以来、これまでに全世界で約70万台を販売してきた、国産乗用BEV(バッテリー式電気自動車)のパイオニア的モデルです。15年にわたって着実に改良を続けてきたリーフですが、その間にEVを取り巻く状況は大きく変化。特に昨年(2024年)より、EVの普及が踊り場を迎えているとも指摘されています。
日産のチーフビークルエンジニアを務める磯部博樹氏は、EVへの乗り換えを躊躇する主な要因は、航続距離の不安、充電時間の長さ、充電インフラの不足、これら3つがメインだと述べたうえで、「新型リーフはこれらの不満・不安を払拭し、これからのスタンダードになるクルマを目指しました」と強調します。
では、新型リーフはどう進化したのでしょうか。
まず航続性能は、駆動用バッテリーを60kWhから78kWhへと大容量化したほか、クルマ全体の冷熱システムを統合的に制御することで改善を図りました。これにより航続距離は従来型で最大450km(WLTCモード)だったのに対し、新型では最大702km(同、B7 Xグレード)まで伸びています。
さらに、カーナビゲーションと連携することでバッテリーの状態を最適化する「ナビリンクバッテリーコンディショニング」というシステムも新採用。目的地までの走行ルートに応じて、バッテリーの温度変化を自動で制御します。
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