新バス路線登場 変化する成田空港アクセス

外国人旅行者の著しい増加で、2015年には過去最高の航空利用者数を記録している成田空港。同空港は東京都心とのアクセスが課題のひとつですが、その点についても、2016年10月末に山手線内発着の新たな格安路線バス路線が誕生するなど近年、変化が生じています。

新たに大崎も直通アクセスの拠点に

 2016年10月31日(水)、ウィラーを中心とした3社が、東京都品川区の大崎駅西口バスターミナルと成田空港、千葉県芝山町とを結ぶ「成田シャトル」の運行を開始。これまで成田空港へ直通する交通手段がなかった大崎が、空港アクセスの新たな拠点となりました。

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東京駅と成田空港は直線距離で約57km。羽田空港の約15kmと比べて4倍近い距離がある(国土地理院の地図を加工)。

 成田空港は東京都心部と50km以上離れ、そのアクセスが昔からひとつの課題とされますが、2012年7月のLCC(格安航空会社)国内線の就航と以後の拡大、外国人旅行者の著しい増加などにともない、ここ数年で、その状況が変化しています。

東京都心部と成田空港の直結アクセス 全リスト

 2016年11月3日現在における、東京都心部と成田空港を直結する鉄道、路線バスを以下に挙げます。なお、所要時間は各社のウェブサイトなどに記載された時間、もしくは時刻表から検索した参考の時間で、料金は原則、事前決済による割引などを除いた現金払いの価格です。バス停名は一部、正式名ではない場合があります。

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東京都心部における成田空港直通列車、直通バスが発着する拠点。「エアポートリムジン」については本文中に記載したおおよその運行エリアの位置を示す(国土地理院の地図を加工)。

【鉄道】
●JR特急「成田エクスプレス」
・おもな停車駅:品川、東京、渋谷、新宿、池袋
・所要時間:東京駅から約50分
・料金:東京駅から3020円(通常期、指定席)

●JR快速「エアポート成田」
・おもな経由路線:横須賀・総武快速線
・所要時間:東京駅から約90分
・料金:東京駅から1320円

●京成「スカイライナー」
・停車駅:京成上野、日暮里
・所要時間:日暮里駅から空港第2ビル駅まで最短36分
・料金:2470円

●京成「アクセス特急」
・おもな経由路線:京急線、都営浅草線、京成線
・所要時間:日本橋駅から空港2ビル駅まで最短59分
・料金:日本橋駅から1330円

●京成「快速特急」「特急」
・おもな停車駅:京成上野、日暮里
・所要時間:上野駅から空港第2ビル駅まで最短70分
・料金:京成上野駅、日暮里駅から1030円

【バス】
●「東京シャトル」
・おもな発着場所:東京駅(一部の便は東雲車庫、大江戸温泉物語発着)
・料金:当日現金払いで1000円(深夜早朝便は2000円)
・所要時間:約70分
・便数:上下合わせ113便
・運行会社:京成バス、成田空港交通、京成バスシステム、リムジン・パッセンジャー・サービス

●「THEアクセス成田」
・おもな発着場所:東京駅(一部の便は銀座駅、東雲イオン前発着)
・料金:当日現金払いで1000円(早朝深夜便は2000円)
・所要時間:約80分
・便数:上下合わせ129便
・運行会社:ビィー・トランセ(平和交通、あすか交通)、ジェイアールバス関東

●「成田シャトル」
・発着場所:大崎駅西口バスターミナル
・料金:当日現金払いで1200円
:便数:上下合わせ43便
・所要時間:約90分
・運行会社:ウィラー・エクスプレス、京成バス、千葉交通

●「エアポートリムジン」
・運行地域:東京シティエアターミナル(T-CAT)、東京駅・日本橋エリア、池袋エリア、渋谷・二子玉川エリア、目白・九段・後楽園エリア、日比谷エリア、銀座・汐留エリア、竹芝・お台場・有明エリア、新宿エリア、赤坂エリア、六本木エリア、芝エリア、浅草・錦糸町・豊洲エリア、恵比寿・品川エリア
・料金:3100円(東京シティエアターミナル、東京駅発着のみ2800円)
・所要時間:東京シティエアターミナルから約60分
・運行会社:東京空港交通(渋谷・二子玉川エリアのみ東急バスと共同運行)
※成田空港を発着し、主として上記の運行エリア内の主要ホテルを巡回する(便によって経由するホテルなどが異なる)。

選択肢の少ない品川~池袋 アクセス改善なるか

 いま、山手線でいうと品川~東京間の周辺が特に、成田空港へ直通する鉄道やバスが多い地域といえます。特急列車や「エアポートリムジン」に比べ、大幅に安いシャトルバスの発着は東京駅に集中。一方、上野駅や日暮里駅から「スカイライナー」をはじめ京成線を利用しやすい山手線北部は「成田エクスプレス」が停車せず、バスもほとんど発着しません。

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東京駅八重洲口のバスターミナルに発着する「THEアクセス成田」。利用客には外国人の姿も見られる(2016年10月、中島洋平撮影)。

 渋谷駅や新宿駅といった大ターミナルがある山手線の品川~池袋間では、広域をカバーする「成田エクスプレス」「エアポートリムジン」のみで直結アクセスが提供されていたところに、2016年10月、大崎を拠点とする「成田シャトル」が新たに登場した形です。

「成田シャトル」は、価格では東京駅発着の「東京シャトル」「THEアクセス成田」に肉薄するものの、便数ではおよばない状況ですが、品川区は「大崎駅は山手線や湘南新宿ライン、埼京線、りんかい線への乗り継ぎが容易」で、「武蔵小杉など空港直行バス路線がないエリアへのアクセス向上や2020年に向けて増加する外国人観光客の利用が期待される」としています。

 ちなみに成田国際空港によれば、2015年度の同空港における航空旅客数は約3800万人で過去最高。そのうち国際線の旅客は約2600万人で、日本人約1310万人に対し、外国人は約1290万人と、日本人旅行者数を上回る勢いで伸び続けています。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. 海外からはJRレールパスが お・と・く
    京成スカイライナーは確かに速いですが京成上野までですから、海外からのお客にはJRレールパスを使って成田エクスプレスで新宿や神奈川まで直行!が便利。