補助席にもシートベルト設置義務付け スキーバス事故受け制度改正
2016年1月に発生し、15人が亡くなった「軽井沢スキーバス事故」を受け、貸切バスの運行に関する制度が改正。大型バスの補助席にシートベルトの設置を義務付けるなど、規制が強化されます。
有識者会議がまとめた再発防止策をもとに規制強化へ
国土交通省は2016年11月15日(火)、貸切バスの運行に関する制度を改正すると発表しました。
今年1月15日に発生し15人が亡くなった「軽井沢スキーバス事故」を踏まえ、6月3日には国土交通省の有識者会議「軽井沢スキーバス事故事故対策検討委員会」が、「安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策」をまとめました。
そのうち、2016年中が実施の目途とされた対策などについて、次のとおり省令、告示が改正されます。
●「旅客自動車運送事業運輸規則」等の一部改正
・一般貸切旅客自動車運送事業者は、営業所ごとの運行管理者の必要選任数を20両ごとに1人(100両以上分は30両ごとに1人)、最低2人とする(現行は30両ごとに1人)。
・夜間・長距離などの運行をする貸切バス運転者には、道路や運行状況、疲労の有無などを確認するための中間点呼を義務付ける。
●「道路運送車両の保安基準」等の一部改正
・大型高速バスなどの補助席にシートベルトの設置を義務付ける。
●「道路運送車両法施行規則」等の一部改正
・乗車定員11人以上の自動車の使用者は、整備管理者を解任されてから5年を経過していない者を、整備管理者として選任できない(現行は解任後2年)。
このほかにも運行管理者の資格要件などが強化されます。公布は2016年11月15日(火)、施行は2016年12月1日(木)ですが、補助席へのシートベルト設置義務付けは公布日と同日、運行管理者の必要選任数引き上げは2017年12月1日です。
なお、新型車に対する補助席へのシートベルト設置の適用時期は、車両総重量12t超のバスが2017年11月(継続生産車は2018年11月)、それ以外の自動車が2019年11月(同2021年11月)とされています。
【了】
シートベルトが装備されても、締めてなければ意味がない。夜行便などでは眠るのには邪魔くさいと思う人も多いだろうけど、眠るなら尚の事、もしもの為にシートベルトを締めるべき。