南北に長ぁ~~い半島を“縮めた!?” 海沿い大動脈「のと里山海道」のスゴさとは? 超ロング“格安”有料道路→無料化の恩恵
石川県の能登半島を南北に貫く大動脈「のと里山海道」。2024年1月の能登半島地震で甚大な被害を受け、現在も復旧工事が進められています。長大な“元有料道路”は、南北に長い県を震災復興においても“近く”しました。
巨大な能登半島を貫く大動脈「のと里山海道」
本州のほぼ中央から日本海に長く伸び、その多くが石川県に属する「能登半島」は、多くの人が想像する以上に巨大です。県庁所在地である金沢市からの直線距離でも、能登半島北部の輪島市までは約95km、先端に近い珠洲市までは約110kmもあります。
この約110kmを金沢市から日本海側の主要都市までの距離にあてはめると、北は新潟県糸魚川市、南は福井県敦賀市に相当します。東京からであれば長野県軽井沢の手前、大阪からであれば兵庫県を通り越して岡山県に入った備前市だと考えると、そのスケール感がおわかりいただけるでしょう。
この巨大な能登半島で、石川県内の南北軸として重要な役割を果たしているのが、「石川県道60号」および「石川県道1号」からなる、通称「のと里山海道」です。
その起点は金沢市北郊の「千鳥台」で、波打ち際をクルマで走ることができる「千里浜なぎさドライブウェイ」で知られる「千里浜IC」の先までは、西側に日本海を望みながら海岸線に沿って走ります。
千里浜ICのつぎの出入口となる「柳田IC」からは内陸に入り、能登半島の自然豊かな丘陵地を縫うように、半島東側の七尾湾方面を目指して進みます。そして「徳田大津JCT」で七尾市街、さらに一般道部を経由して富山方面へ通じる「能越道」が分かれた後は、七尾湾の山側を回り込むように北上し、七尾湾北側の「穴水IC」が県道としての終点となります。
穴水ICからはさらに北、輪島市方面に本線が伸びますが、これは県道ではなく「能越道(穴水道路)」となります。しかしこの能越道(穴水道路)も引き続き無料区間であることから、道路としての機能は事実上一体となっており、県はこの区間も含めて「のと里山海道」と呼称しています。
道路の規格は、千鳥台ICから柳田ICを過ぎるまでは中央分離帯のある片側2車線が確保されていますが、その先からトンネルの続く徳田大津JCTまでは片側1車線の対面通行で、休日など混雑する時間帯には渋滞が見られます。そのため石川県では現在、この区間の4車線化工事を進めています。徳田大津JCTを過ぎて穴水ICまでは、片側1車線の対面通行となっています。





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