「海のテトリス」!? ミス一つ許されないコンテナ船の積み込み現場 緻密すぎる“プロの仕事”とは

最大で2万4000個のコンテナを積む巨大コンテナ船。その積み荷は、安全性と効率を両立させる緻密な計画で決められています。まるでパズルのような計画の裏側は、どうなっているのでしょうか。

計画を複雑にする「特別なコンテナ」たち

 さらに、物流の効率性も重要な要素です。航海で最初に寄港する港で降ろすコンテナは、クレーンがすぐアクセスできる甲板上の最上段などに配置しなければなりません。逆に、最終目的地へ向かうコンテナは、船倉の底など最もアクセスしにくい場所に積まれます。

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コンテナ船の積み下ろし(画像:写真AC)

 この「後入れ先出し」の原則を無視すると、目的のコンテナを取り出すために、関係のないコンテナを一時的に移動させる「リハンドリング(荷繰り)」という無駄な作業が発生してしまいます。この荷繰りをいかに減らすかが、プランナーの腕の見せ所です。

 プランナーの仕事をさらに複雑にしているのが、特別な配慮が必要な「特殊貨物」の存在です。

 例えば化学薬品などの危険物は、「国際海上危険物規程(IMDGコード)」という国際ルールに基づき、厳格な管理が求められます。

 互いに危険な化学反応を起こす可能性がある物質同士は、「隔離(Segregation)」と呼ばれる厳格なルールに基づき、定められた距離(3m、6m、12mなど、組み合わせによって異なる)を保って積まなければなりません。

 生鮮食品などを運ぶ「リーファー(冷凍・冷蔵)コンテナ」も、特別な配慮が必要です。冷却ユニットを動かすために常に電源が必要で、船に備えられた専用の電源ソケットがある場所にしか配置できません。

 さらに、大型機械や車両といった、規格外の寸法を持つ「OOG(Out-of-Gauge)貨物」もあります。これらは、隣や上のコンテナを置くスペースまではみ出してしまうため、周囲の空間もまとめて確保しておく必要があります。

 プランナーは、これら複数の、時には互いに矛盾する要求を調整し、無数の組み合わせの中から最適解を見つけ出しているのです。

【写真】戦艦「大和」より巨大! これが日本生まれの「世界最大級コンテナ船」です

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