「まだ諦めてない!?」韓国“空母計画”が進化中! 狙いはまさかの「少子化対策」どういうこと?

韓国の首都ソウルで開催されていた武器見本市において、アメリカの大型空母に近似した外観の艦船模型が展示されていました。そこで担当者にハナシを聞いたら、韓国海軍が進める将来計画に沿って提案されたものでした。

改良モデル「2」になって何が変わった?

 2025年10月17日から24日まで1週間の日程で開催されていた「ソウルADEX 2025」で、韓国の防衛企業ハンファ・オーシャンが新たな艦艇コンセプト「ゴースト・コマンダーII」を公開しました。披露された模型は、アメリカ海軍の大型空母を彷彿とさせる外観をしており、会場内でも注目を集めていました。

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「ゴースト・コマンダーII」のコンセプト模型(布留川 司撮影)。

 提示されたスペックによると、排水量は約4万2000トン、全長は約240m。島型艦橋を備えた全通式の飛行甲板を採用し、アングルド・デッキ(斜め着艦甲板)にリニア式カタパルトおよびアレスティングワイヤーを装備するなど、明らかに固定翼機の運用を想定したデザインです。さらに、艦尾にはウェルデッキを備え、揚陸艇の発進にも対応していました。

 しかし、この艦で運用されるのはF/A-18やF-35Bといった有人機ではなく、AIによる自律制御型の艦載無人機群です。つまり「ゴースト・コマンダーII」は、従来の有人空母ではなく、無人航空機(UAV)を中核とする次世代ドローン母艦として構想されているのです。

 韓国は2020年頃よりCVX計画として国産空母の建造計画を進めてきました。当初はF-35BのようなSTOVL(短距離離陸垂直着陸)戦闘機を搭載する軽空母を想定していたようで、それに合わせてKAI(韓国航空宇宙産業)も国産戦闘機KF-21「ボラメ」の艦載型を構想し、実際にコンセプト模型まで発表していました。

 しかし、2023年以降、予算削減と戦略環境の変化、さらには政権交代の影響を受けて計画は大幅に見直され、有人空母路線は事実上停止。代わって、無人機運用能力と揚陸艦機能を併せ持つ3万トン級多目的艦の研究が進められています。

【写真】スキージャンプ台まで付けた韓国空母コンセプトです

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