【懐かしの自衛隊】東富士に米軍戦車が集結した日 ― 今は見られない「クルマ狙って実弾射撃!」の光景(前編)

静岡県にある東富士演習場では、かつてアメリカ海兵隊の戦車部隊も射撃訓練を実施していました。半世紀ほど前はベトナム戦争が終わったばかりで装備していたのはM48「パットン」戦車。いまや貴重な国内での実射の様子を振り返ります。

M48戦車は90mm砲搭載の初期型

 陸上自衛隊最大の実弾演習である「富士総合火力演習」。「総火演」の通称で知られる本演習の会場として使用されているのが東富士演習場です。本州にある演習場としては最大規模で、連日多くの部隊がここで訓練しています。

 そのような東富士演習場には、実弾射撃を行える場所がいくつかあります。そのうちの1つが、今回ご紹介する第3戦闘射撃場(通称CR3)です。

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射撃が終了したあとの74式戦車とその乗員。車体後部、機関室上部に立つ隊員のヘルメットは、安全係を意味する青色になっているが、今と違ってカバーを掛けているのではなく、ヘルメットそのものが青く塗装されているようだ(Hideki Miyashita撮影)。

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Writer:

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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