「全部同じじゃないですか!!」見た目そっくりでも任務は別モノ! 韓国製ジェット機の“使い分け”とは?
ソウルADEX2025に展示された韓国のT-50ジェット機シリーズ。一見すると全て同じに見えますが、じつは用途に応じて細かく使い分けられています。なぜ似たような機体を複数用意するのか、結果的にその方が最適との考え方がある模様です。
残りの2モデルはマジでソックリ
一方、T-50をベースに兵装の運用能力を追加した発展型が、TA-50とFA-50になります。「ソウルADEX 2025」の会場ではこれら2機種が並べられて展示されていましたが、両機とも同じような塗装で、さらに主翼端には空対空ミサイルの模擬弾まで搭載されていました。
筆者(布留川 司:ルポライター・カメラマン)も当初、違いがわからず、機体の前にいる韓国空軍のパイロットに質問してしまったほどです。それほどTA-50とFA-50はよく似ていました。
TA-50は固定機関砲を装備しミサイルを搭載・使用することもできますが、基本的には練習機です。T-50で操縦訓練を終えた学生パイロットたちが、本物の戦闘機を操縦するための訓練を行う導入訓練機という位置づけになります。このような性格の練習機は、「リード・イン・ファイター・トレーナー」、略して「LIFT」とも呼ばれます。
武器が使え、訓練のためのレーダーも装備していますが、戦闘能力については限定的であり、戦力としては軽攻撃機に分類されます。
一方、FA-50はT-50をベースに、完全な戦闘機としてアップグレードされたモデルです。TA-50と兵器の運用能力やレーダーを装備していますが、さらに敵からレーダーを照射されたときに警報を出すRWR(レーダー警報受信機)や、他の航空機とデータリンクを行なうリンク16なども装備しています。
特にRWRの受信機は主翼中央付近に棒状の突起物として追加されており、これがTA-50とFA-50の外見上の大きな違い、両機を識別するときのポイントになります。ほかにも、垂直尾翼の形状もFA-50だけ異なるそうです。





コメント