「全部同じじゃないですか!!」見た目そっくりでも任務は別モノ! 韓国製ジェット機の“使い分け”とは?
ソウルADEX2025に展示された韓国のT-50ジェット機シリーズ。一見すると全て同じに見えますが、じつは用途に応じて細かく使い分けられています。なぜ似たような機体を複数用意するのか、結果的にその方が最適との考え方がある模様です。
大は小を兼ねない?
一見すると、同じような機体を4種類も作るのは、それだけ手間とコストがかかるようにも思えます。そこで、筆者は機体の種類を教えてくれた韓国空軍パイロットにその疑問をぶつけてみました。
すると、彼は次のように答えてくれました。
「それぞれの用途に合った機体を使うのが一番効率的です。操縦訓練をする学生パイロットは基本操縦を繰り返し行うため、レーダーなどの装備がないシンプルなT-50で飛行回数を積み重ねます。FA-50は戦闘機として能力がありますが、RWRやリンク16はメンテナンスに費用がかかり、LIFTとしては必要最低限の装備に留めたTA-50の方がコスト的に安く済みます。ここにあるT-50シリーズは同じ機体に見えても、実際には配備された部隊も、運用の方法もまったく異なります」(韓国空軍パイロット)。
日本には「大は小を兼ねる」ということわざがありますが、高額で複雑なジェット機ともなると、その限りではないようです。
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info





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