「スカイラインGT-R」だったよね? さらば日産「GT-R」 別々の車種に“ならざるを得なかった”ワケ

日産が歴代「GT-R」の展示イベントを開催。好評のため、R35型の展示のみ延長すると発表しました。「スカイライン」から独立したモデルとなったR35型ですが、そもそもなぜ、「スカイラインGT-R」として開発されなかったのでしょうか。

「スカイライン」と表裏一体だった「GT-R」

 日産自動車が2025年11月22日~24日の3日間、横浜市の日産グローバル本社ギャラリーにて、スポーツカー「GT-R」(R35型)の生産終了に伴う特別展示イベント「FOREVE“R”~GT-Rファンは永遠に~」を開催しました。このイベントの開催にはファンから多くの反響が集まり、日産は急きょ、R35型GT-Rのみ12月7日まで展示することを決定しました。

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18年間の歴史に幕を閉じたR35型 日産「GT-R」(乗りものニュース編集部撮影)

 2007年にデビューしたR35型GT-Rは、それまでのスポーツセダン「スカイライン」の1バリエーションであった「スカイラインGT-R」ではなく、専用プラットフォームを持つ独立した車種として開発されました。

 その一方、セダンベースでありながら当時国内トップクラスの走行性能を有した従来のスカイラインGT-Rの人気は根強く、ファンからは発売当初より「なぜスカイラインと独立した車種にならなければいけなかったのか」という声も寄せられてきました。

 そもそも、スカイラインはスポーツカーではなく、初代モデルは「プリンス自動車工業」(1966年に日産へと吸収合併)が1957年に発売した高級セダンでした。プリンス・スカイラインは2代目(1963年発売)で小型のファミリー向けセダンへと転換しますが、翌1964年に追加された競技用モデル「スカイラインGT」がレースで大活躍し、“高性能なセダン”として一躍人気となりました。

 その結果、GTシリーズも含め、プリンス自動車が日産へ吸収合併された後もスカイラインは存続。1969年にはトップモデルとして、3代目スカイラインベースの初代「スカイラインGT-R」が登場し、国内レースで50勝以上を挙げました。

 その後、スカイラインGT-Rは1973年の2代目モデル(4代目スカイラインベース、通称ケンメリGT-R)で一度ラインナップから姿を消し、スカイライン自体はスポーティなファミリーセダンとしてモデルチェンジを重ねていきました。

 反面、GT-Rの不在や設計の旧式化もあり、スカイラインの人気は徐々に低下。日産は1989年に“走りのイメージ”復活を掲げた8代目スカイライン「R32型」を発表し、イメージリーダーとして、GT-Rを16年ぶりに復活させました。

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