高規格道路とド並行になった「特急」勝ち目は…意外とある!? 今年で“昇格”30年 県都と県都を結ぶ

静岡~甲府を結ぶ特急「ふじかわ」。身延線唯一の優等列車として、準急「富士川」からの伝統を持つ列車です。しかし近年は身延線に並行して高規格道路が全通しています。「ふじかわ」の現状を探るべく、実際に乗車してみました。

まずまずの乗車率で出発

 2025年8月の平日に甲府8時45分発の「ふじかわ4号」に乗車しました。甲府では「身延線ではSuica、PASMOが使えない」ことが案内されています。ここまでPASMOで来た筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、いったん改札を出て、切符を買い直しました。朝の8時台でも甲府駅は駅弁を販売しており、2時間17分の道中に備えて購入しました。

「ふじかわ4号」は、新宿発の中央本線特急「あずさ1号」と接続します。10人程度が特急から乗り替えましたが、おそらく甲府駅周辺の利用客が大半なのだと思います。

 乗客は1号車指定席が14人、2号車自由席が23人、3号車自由席が18人で計55人でした。なお、2・3号車も車端部のセミコンパートメントは指定席で、甲府出発直前で3人、富士宮出発時で7人の利用客がいました。

 8時50分、最初の停車駅である南甲府に到着。5人乗車します。8時58分、東花輪に到着。ここは中央市の中心駅で全特急が停車しますが、快速・準急時代は通過していました。3人が下車し、2人が乗車します。

 甲府起点で、次の市川大門までは特急料金の安い30km以内だからか、区間利用も見られます。車掌が巡回し「無人駅で降りる場合は、切符を回収します」と声をかけていました。

 車窓は進行方向右側(西側)の方が、総じてきれいです。ただし天気が良い日に富士山を見たいなら、左側(東側)の方が良さそうです(それほど見える区間はありません)。

 中国風の駅舎がある市川大門に9時6分着。9人が下車し、2人が乗車します。急行時代は隣の市川本町に停車していましたが、特急化の時点で新駅舎となった当駅に変わりました。9時10分、隣駅の鰍沢口に連続停車。乗降はなし。9時17分着の甲斐岩間で1人下車。甲斐常盤で列車交換し、9時27分着の下部温泉で2人乗車。山深い区間を走り、景色に変化があって退屈しません。

【写真】「ふじかわ」の落ち着いた車内から見た富士川

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