ナニコレ!? 「タイヤが多すぎるバス」なんでわざわざ“10輪駆動”に? その真の狙いとは
タイヤが10個も付いた小ぶりな電動バス「IKEBUS」が、東京・池袋を走っています。外観も内装も特徴的なこのバスは、どのように誕生したのでしょうか。
乗る時から非日常感
祝日のBコースに乗車します。池袋駅西口に赤いオシャレな停留所があり、発車20分前でも、家族連れが行列を作っていました。
赤い車両が到着しました。車内も真っ赤で斬新な色使いです。車体は小さくタイヤも小さいことから、床面がかなり低く、客室と運転席が段差なくつながっていて開放感がすごいです。
ウィラーと豊島区にデザイン意図を確認しましたが「IKEBUSは、車両だけでなく、停留所、制服、グッズなどが水戸岡氏によりトータルデザインされています。ブリキのおもちゃのようなかわいい車体や、1台ずつ異なる内装など、こだわりは満載です。池袋の変化、力強さを表現した『IKEBUKURO RED』で塗装されたオンリーワンの存在です。10台ある車両は、1台だけ黄色で、乗ると幸せになるといわれています。またIKEBUSは、デザイン画を忠実に再現するため水戸岡氏が中心となり、各分野の匠によって製作された見て・乗って楽しい新たな移動装置としての役割を担っています」とのことで、実際、乗車していて指差す人もいる存在感でした。
IKEBUSのテーマ曲は、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」の音楽演出を担当したヴァイオリニストの大迫淳英さんと、作曲家の中原達彦さんが制作。バスに乗る時にこの曲が出迎え非日常感を演出します。車内は14人が乗車し、ほぼ満席です。
座席は通勤電車のようなロングシートですが、背もたれは木製で、カラフルな座面を備えた「水戸岡デザイン」です。座り心地は、背もたれの形状は自然で素晴らしいですが、1時間乗車すると座面の薄さが気にかかるという感じ。ただ、短時間乗車が多いため実質問題はないと思われます。
運転席に扇風機があります。これは、原設計ではオープンデッキ構造のため、冷暖房を備えていないことによります。
車体後部には車いす用の昇降機があります。天井はオシャレなスポットライトが付いているほか、3台だけはデジタルサイネージも備えています。





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