「進水式=完成じゃないです」→じゃあどれくらいの状態? 艦船の就役までのプロセスとは
進水式が終わったのになかなか船が就役しない。実は、進水式を終えただけではまだ船は完成していないのです。自衛隊の護衛艦を例に見てみましょう。
進水式の段階では船体しか完成していない!
進水式の時点で、艦船は造船所でブロックごとの接合が完了し、船体(船殻)が完成した状態になっています。船体さえ完成していれば、重大なトラブルがない限りそのまま水に浮かべることができるため、進水式は船体を初めて水に触れさせる儀式なのです。
護衛艦の建造においては、防衛省が主体となって命名式を行います。音楽隊による国歌『君が代』の演奏に続き、防衛大臣が護衛艦の名前を発表したのち、そのまま進水式へ移ります。
進水式における艦船のハイライトは2種類の方法が主流です。ひとつめは地上から滑らせて進水させる方法、もうひとつは、あらかじめ海に浮かべた状態で儀式のみ行う方法です。
護衛艦の進水式では「支綱切断」という儀式が行われます。これは船体をつないでいるロープを小型の斧で切り離す儀式で、商船では女性がつとめる場合もありますが、海上自衛隊では防衛大臣またはその代理人が行います。
支綱切断が行われると、艦艇に取り付けられたくす玉が割れ、風船が飛び、金銀のテープが舞い、音楽隊の『軍艦マーチ』が演奏されるなど、海上は一気に華やかな雰囲気に包まれてフィナーレを迎えます。
こうして船体はようやく海に浮かび艦船として認められますが、実はこの状態では、まだ任務に就くことはできません。
というのも、完成しているのは船体と航行に必要な機関のみで、艦橋や各種装備、レーダーなどはまだ搭載されていないからです。船体としての完成度は80~90%、艦船としては50%程度といわれています。





海上自衛官である艤装員は、細かな艤装品の取り付け要領を造船所の職員と相談したり指示をしたり、或いは一緒に工事を手伝ったりしているのでしょうか。