政府が1兆円投資「造船」復興の象徴に? 業界トップ2統合「世界4位の巨大グループ」誕生! “全株取得せず”の狙いとは?
造船で国内トップシェアを誇る今治造船が、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)を子会社化しました。これにより国内シェア50%、世界4位の巨大造船グループが誕生し、日本の造船業の今後が注目されます。
全株式は取得せず「もう、船は“船を超えた”世界」
ただ今回、今治造船はJMUの株式を全て取得しませんでした。その理由について檜垣社長は、次世代燃料船やAI(人工知能)、ロボットといった新しい技術を念頭に「造船分野だけではやっていけない時代が来ている」と強調し、JFEやIHIの見識が必要だと話します。
「今治造船は船づくりでは競争力を持ってきたが、LNG(液化天然ガス)やアンモニア、水素などの新燃料は完全にケミカルの世界に入ってくる。そのため、いわゆるプラントメーカーとどんどん融合していく必要がある。船を超えた世界に入ってきており、日本の全ての業界と見識を高めていく意味で、IHIとJFEを外すという選択肢は全く考えていなかった」(今治造船・檜垣社長)
また、新造ヤードの再編や集約については、政府が船舶建造量の倍増を掲げていることから「休止している設備を稼働するということはあっても、減らすことは無い。これから分母を増やしていくことに注力していきたい」と意気込んでいました。
今の日本でシェアを失い、建造が停止している船種の一つが「LNG運搬船」です。この建造再開に関して檜垣社長は「検討している」と述べ、JMUの廣瀬社長も「FS(フィージビリティ・スタディ)を行っている」と述べています。
一方で政府が2025年末に発表した「造船業再生ロードマップ」に盛り込まれた造船企業の「1―3のグループ体制へ集約」については、「私もびっくりした」(檜垣社長)、「寝耳に水の話だったので、ロードマップに書いてあったことに非常に驚いている」(廣瀬社長)と話します。
檜垣社長は「業界の1位(今治造船)と2位(JMU)がグループとなり、各造船所も生き残った企業は全て強いものがあることから、これ以上グループ化する意味があるのだろうか」と疑問を呈します。
ただ、「設計能力に限界を感じているところがあるので、オールジャパン体制で設計関係のアライアンスはどんどんしていきたい」と意気込みました。
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。





この画像、今治造船今治工場でらなく、
新来島どっく波止浜工場ですよ。
今造はこの対岸です。
1枚目の写真は今治造船ではなく、お向かいの新来島波止浜ドックさんですよ
記事2ページ目の今治造船の今治工場(深水千翔撮影)という写真は誤りです。
こちらは新来島波止浜どっくになります。
海を挟んで対岸が今治造船になります。
記事の訂正をよろしくお願いします。
Oxalis daisyは昨年夏前に引き渡しになったOxalis Shippingの社船です。