新幹線に登場した「破格の普通車」! 8両になったN700系が超お得な“激レア列車”な件 地味に大改造されている!?

JR山陽新幹線に8両編成のN700系「P編成」が登場。2025年9月から主に「こだま」に使われていますが、その普通車指定席は「豪華仕様」で、グリーン車並みの居住性が確保されています。

元の車両はどれ?「パンタグラフ移植」も

 では、N700系の8両編成化にあたり、16両編成時代のどの車両が活用されたのでしょうか。

 まず、1~3号車(自由席)は16両時代からの流用です。そして、8両編成の4~6号車(指定席)は、グリーン車だった元8~10号車を活用。バリアフリー設備を備えた7号車は元11号車を、8号車は東京方先頭車だった元16号車を連結しています。

 こうして、元グリーン車を普通車指定席としたほか、バリアフリー設備のある車両や、先頭車が選ばれて8両編成が組まれたのです。

 変更は室内だけではありません。新幹線の車両は、各車両に走行機器を分散させています。8両編成化にあたり、16両に分散していた機器を集約する必要がありますが、N700系の場合、機器構成は基本的に4両で一括りとなっています。このため16両編成4ユニットを8両編成2ユニットに再構成し、大規模な改造を回避しています。

 しかし、屋根に搭載されたパンタグラフは16両編成、8両編成とも編成内に2基のため、8両編成化にあたって、パンタグラフを2号車と7号車に移植しています。

 外観は、車体色が変わらず編成が半分に短くなっただけに見えますが、先の客室設備の制約と含めて、実際にはパズルを組み立てるような難しさがあり、細かな部分が変わりました。

 前出したパンタグラフのほか、車両の連結部に付く外幌が異なります。16両編成のN700系は、屋根の部分まで覆われた「全周幌」でしたが、8両編成のP編成は「外幌」の屋根の部分が省略され、側面のみを覆う形状になっています。また、2号車の客室の一部が機器のスペースになり、この部分の窓が閉鎖されています。

 客室は、7号車の車いすスペースが4席分に拡大され、車いすスペースに隣接した車いす対応座席は2人掛けから1人掛けの座席に交換されています。この1人掛けの座席は、ほかの普通車の座席と形が異なり、500系で使用されていたタイプです。

 今後、このN700系P編成は2029年度にかけて10編成が登場する予定ですが、2026年1月現在はP4編成1本のみのレアな存在です。使用される列車は指定されており、時刻表などで調べることができます。

【グリーン車並み】これが豪華な「普通車指定席」です(写真)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

最新記事

コメント