米軍「皿まわらない」空飛ぶレーダー「調達しないのやっぱりやめます!」急になぜ? 買う予定だった他の国はどうする

2026年1月20日、アメリカで審議中の新たな国家予算において、E-7「ウェッジテール」向けの追加予算として約9億ドル(約1400億円)が計上されていることが明らかになりました。

追加で予算が組まれることが明らかに

 2026年1月20日、アメリカで審議中の新たな国家予算において、E-7「ウェッジテール」向けの追加予算として約9億ドル(約1400億円)が計上されていることが明らかになりました。

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既にオーストラリア空軍では運用されているE-7(画像:アメリカ空軍)

 今回の予算計上により、2026年度におけるE-7プログラム全体への投資額は、約11億ドル(約1700億円)に達する見込みです。

 E-7は「空飛ぶレーダー」とも呼ばれる早期警戒管制機(AEW&C)で、地上配備型レーダーや艦載レーダーでは探知できない、水平線の向こう側を飛行する敵機などを含むあらゆる飛行目標を早期に探知するために運用される航空機です。

 当初、アメリカ空軍は同機を26機調達する計画でしたが、対空ミサイルの性能向上により、将来的にAEW&C自体が被害を受ける可能性が指摘されるようになり、E-7プログラムそのものに疑問が呈される事態となりました。その結果、2025年6月には26機の調達を中止すると発表していました。

 E-7の代替案として、トランプ政権は単一の大型空中管制機に依存しない防空・監視ネットワークの構築を構想し、低軌道衛星(LEO)による広域監視網や、高高度・長時間滞空型無人機、さらには分散配置されたセンサー搭載ドローンの配備を進める方針を示していました。

 しかし、これらのシステムが依然として未成熟であること、またE-7が置き換える予定だったE-3「セントリー」が深刻な老朽化状態にあり、早急な後継機の確保が必要であることなど、複数の課題が考慮されることとなりました。

 これらに加え、元空軍指導者や米空軍・宇宙軍協会からの強い反発が議員に影響を与え、調達計画はひとまず維持されることになりました。議会は共同声明の中で、「E-7の試作・実証段階を継続し、工学・製造開発段階へ移行する」と述べています。これは、E-7を実験機のまま終わらせるのではなく、実配備を前提とした本格的な開発へ進めるという議会の意思表示でもあります。

 ただし、正式な調達機数は依然として決定されておらず、今後調達が継続されたとしても、当初計画されていた26機から減少する可能性が高いとみられています。

 一方、欧州では2025年6月に発表されたアメリカの調達中止を受け、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が共同運用しているE-3をE-7へ更新する計画はいったん白紙となりました。フランスはE-3の後継としてE-7ではなく、サーブ製の空中警戒管制機「グローバルアイ」を2機購入する方針を示しています。さらに、NATOの計画白紙化を受け、ドイツも史上初めて単独運用の空中管制機として「グローバルアイ」を導入する計画を立てており、状況は大きく変化しています。今後、E-7を新たに導入する国が現れるかどうかは、依然として不透明な状況です。

【画像】皿(レドーム)ではなく“板”これがE-7のレーダーです

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