“毒入りガソリン”が必要なクルマがある!?「有鉛」「高速有鉛」はなぜ消えた 今の旧車オーナーどうしてる?
今では当たり前の無鉛ガソリンですが、かつては「鉛」入りの燃料が普通に売られていました。なぜ有害な物質を混ぜていたのでしょうか。その歴史と裏側とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
鉛無しのガソリンでも走れるワケ
有鉛ガソリンを前提とした古い車に、無鉛ガソリンなど現在流通しているような燃料を入れると、エンジンの部品である「バルブシート」が削れてしまう「バルブシート・リセッション」という現象が起きる可能性があります。
鉛の保護膜がないため、金属同士の衝撃で少しずつ削られてしまうのです。特に高速走行や高負荷が続くような過酷な条件では、摩耗が進みやすいとされています。
それでも、今なお街中で元気に走る旧車たちはたくさん存在します。どうやって前述したような課題をクリアーしているかというと、ひとつは給油時に混ぜる「添加剤」です。これを加えることで、鉛と同じようなクッション機能を補完しています。
また、エンジンを修理する際に、無鉛ガソリンでも削れない「ステンレス合金」などの硬い材質のパーツに交換し、現代の燃料に合わせた仕様に作り変える根本的な解決策を採る人もいます。
もっとも身近な対策は、日頃の運転の仕方にあります。SNSなどでは、急加速を控えたり、低負荷での運転を心がけたりする「優しい運転」で物理的なストレスを減らそうとするオーナーの工夫も見られます。
かつての常識だった有鉛ガソリンは消えましたが、それを支えた技術や文化は、形を変えながら現在も大切に受け継がれています。
こうした知恵と工夫も、ある意味で旧車を乗り続けるオーナーたちの「愛」と言えるのかもしれません。





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