「超お買い得な観光列車」も引退へ! 迫る「国鉄形キハ天国」終焉の時 乗るなら今だ!な、これだけの理由

観光列車の多くは記憶してもらいやすいように簡潔な名前を付けていますが、北陸地方に愛称しか浸透していない列車が走っています。この列車、早いうちにぜひ乗るべき列車です。

露骨な「地元誘導」を見た!

 続いて車内について「つり革の持ち手の上には高岡銅器をイメージした銅箔があり、4面に沿線4市をそれぞれ代表する図柄を配置しています」と説明しました。

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「べるもんた」の車内に飾られた井波彫刻(大塚圭一郎撮影)

 高岡市は大佛寺の青銅製阿弥陀如来坐像「高岡大仏」を装飾しており、「高岡大仏は奈良、(神奈川県)鎌倉の大仏と並んで『日本三大仏』に数えられているんですよ」と紹介。毎年4―5月に開催される「となみチューリップフェア」が有名な砺波市はもちろんチューリップ、南砺市は世界遺産に登録されている合掌造り、氷見市はブリをそれぞれ描いています。

 さらに車内に飾られている、合掌造りや花などを木彫りした8作品が飾られている富山県南砺市の伝統工芸品「井波彫刻」を指さすと、ガイドさんは本領発揮と言わんばかりに沿線の南砺市・井波のことを懇切丁寧に解説してくれました。

「(南砺市)井波は北陸随一の伽藍をもつ瑞泉寺の門前町で、江戸時代に瑞泉寺を再建するために来られた彫刻師に4人が弟子入りしました。そこから脈々と弟子をつないできて、今でも150人余りの彫刻師が彫刻で生計を立てているという日本でも珍しい町です」

 私を含めた乗客が感心していると、ガイドさんは「井波はものすごく注目を浴びています」と強調。「アメリカの富裕層向け旅行雑誌(2025年4月のコンデナスト・トラベラー)で『世界の静かな場所50選』に選ばれ、 今は観光客のうち外国人の方が日本人より多いくらいです」と話すと、「私たちはその井波から来ました」と訪問を呼びかける我田引水なのを明かしました。

 面白いのはガイドさんが地元の“井波ファースト”の姿勢に徹していたことです。乗車後に高岡市にある国宝・瑞龍寺への行き方を尋ねた夫婦に対しては「私たち普段はクルマで移動するから、よく分からないんですよね」と、どこかそっけなかったのとは対照的に、1字違いの瑞泉寺に行くのならば「地図もここにあるし、お寺で私から紹介されたと名前を出していただいてもいいですよ」と売り込みました。

 もっとも、沿線自治体の住民が交代でガイドを務めており、それぞれが地元自慢を繰り広げるそうです。個別に乗客の記念写真を撮ってくれたり、車内に置いてある記念乗車証に乗車記念スタンプを押した状態で配ってくれたりと至れり尽くせりのおもてなしぶりで、熱意あふれる「地元誘導」が奏功して下車後に井波を訪れることにしたと話すグループもいました。

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