中も外も「黄金特急」まもなく登場 ニュータウン再生の起爆剤になるか?

切実な状況にある泉北高速鉄道

 泉北高速鉄道12000系電車の内外装が金色になった大きな理由は、「ニュータウン活性化の起爆剤になること」が願われているため。19世紀のアメリカにおける「ゴールドラッシュ」で、カリフォルニアに多くの人々が集まったことにあやかっているそうです。

 人が集まることを鉄道会社が願うのは不思議のないことですが、特にこの泉北高速鉄道には切実な事情があります。「ニュータウンのオールドタウン化」という問題です。

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泉北高速鉄道12000系の客室。各座席にコンセントを備えるほか、天井部にはプラズマクラスターイオン発生器も用意(2017年1月、恵 知仁撮影)。

 泉北高速鉄道線は、大阪都心部と泉北ニュータウンを結ぶ足として1971(昭和46)年に中百舌鳥~泉ケ丘間から開業。中百舌鳥駅で南海電鉄・高野線と大阪市営地下鉄・御堂筋線に接続するほか、南海線の難波駅まで直通運転を実施しています。

 高度経済成長期に整備されたニュータウンでは、初期に入居した世代の高齢化、その子ども世代の地域外転出といった「ニュータウンのオールドタウン化」という課題が見られ、1967(昭和42)年の街開きから半世紀になる泉北ニュータウンも例外ではありません。高齢化率は30%をこえ、ピーク時の1992(平成4)年には約16万人だった人口も、2014(平成26)年には約13万人に。加えて今後、日本の高齢化や人口減少が進行すると、その影響を受けることも予想されます。

 泉北ニュータウンと都心を結ぶ足として開業した泉北高速鉄道線は、沿線ニュータウンの人口動向が輸送人員に大きく影響する特性があり、1996(平成8)年度の6000万人をピークに年間輸送人員は減少。2015年度は4900万人強にまで減ってしまいました。「ニュータウンのオールドタウン化」は、鉄道にとっても大きな課題になっているのです。

 こうした背景から泉北高速鉄道の新型車両12000系は、「人が集まってほしい」という願いが込められ、金色で登場しました。

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コメント

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8件のコメント

  1. 単にひと時の贅沢求めて乗りたい電車を作りました!じゃだめなのかな…そんな仰々しい話だと却って「またちょっと補助金使ってしまいました。めんご」みたいに感じる。

  2. めんごと頭下げて殿様電車でびゆう

  3. 大阪人がやりそうな事。アホらしくて気持ち悪い。

  4. 一度乗ってみたいですね。

    また、どうせなら和泉中央から先関空まで延長してくれれば良いのに。

    • >和泉中央から先関空まで延長してくれれば良いのに。

      南海子会社になったんだから、親会社の首絞めるようなことやるわけがないでしょ。

  5. ちと悪趣味だなあ。

    ゴールドと青が真逆のバターンだったら、まだ印象変わった気するがね。

    • ちなみに、どうせ12000系にしたんだったら泉北版8300系4連もつくって、サザンと同じように自由席付きで運転すりゃいいのに。

      泉北ライナーが走るせいでその間区急や準急が間引かれるから、意外にニュータウンの住民からの評判最悪だってことを理解してねえな。

  6. 日本も貧富の差が広がっていますから、一部には泉北ライナーの受けが良いようですが、大多数の沿線利用客には邪魔な存在だと思われます。
    特にラッシュ時、既に列を成している乗客がたくさんいる中で泉北ライナーが入線してくる際、本当に無駄だなと思ってしまいます。
    これが一般車両であれば、より多くの乗客を輸送できるのですから。
    特急料金も対営業距離で高すぎますし、時間短縮も5分以内でしょう。きわめて少数の利用者のための座席を確保できるという特典しかありません。