戦闘機めぐる台湾の本音は? 次世代型ステルス機開発表明、その裏側

「かつての最強空軍のひとつ」が直面する問題

 馮国防部長によるステルス戦闘機開発方針の示唆は、中国の軍拡に対抗可能な高性能戦闘機を欲していながらも、台湾の特殊な政治事情からこれを入手できない現実が大きく影響しているものと推測されます。

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台湾空軍の主力F-16Aは、新型のF-16Cを売ってもらえなかったため仕方なく導入した。写真翼端に装備するAIM-120高性能ミサイルも当初は使えなかった(関 賢太郎撮影)。

 台湾空軍はかつて、「世界で最も空中戦に強い空軍」のひとつでした。1950年代から60年代のあいだは、台湾海峡において中国空軍とのドッグファイトを何度も経験し、その都度勝利しており、台湾空軍の公式記録によると撃墜・損失比43:2で圧勝しています。また昨今においても、実弾射撃には至らない、追い返すだけのドッグファイトが何度も生じていることが知られています。

 しかし近年は中国の著しい追い上げもあって、戦闘機の性能における質的優勢を保てなくなりつつあり、数で劣る台湾空軍にとって非常に苦しい状況に追い込まれようとしています。

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コメント

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1件のコメント

  1. 多分実際にはイスラエルあたりの手を借りるんだろうな。まあ中国製よりは期待度は高いような気がするが。