夜行高速バスのパイオニア「ムーンライト号」なぜ運行休止? 「はかた号」の先輩

「ムーンライト号」復活はありうるのか? 「廃止」でなく「休止」の意味

「ムーンライト号」の運行休止後は、かつて高速ツアーバスとして運行していた夜行高速路線バスと、大阪・神戸と北九州のあいだを結ぶフェリーが、関西~福岡間のおもな夜行交通機関となります。

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現在の西鉄「ムーンライト号」。三菱製のスーパーハイデッカー(エアロクイーン)を投入している(画像:須田浩司)。

 今回、2017年2月23日に西鉄が発表した「ムーンライト号」に関するプレスリリースでは、「廃止」ではなく「休止」と表現されており、将来の復活運行に含みを持たせている印象を受けます。しかし競合交通機関も多く、熾烈(しれつ)な競争を繰り広げている関西~福岡間において、運賃やサービス面で優位に立てる「売り」がなければ、仮に「ムーンライト号」を復活しても厳しい結果が待ち受けているのではないでしょうか。今回の「運行休止」は、事実上の「運転終了」になる可能性が高いと思われます。

 運行休止まで残り20日ほど。日本の夜行高速バスの基礎を築いた「ムーンライト号」は事実上まもなく、その歴史に幕を閉じようとしています。

【了】

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コメント

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6件のコメント

  1. 夜行バスはやはり対東京の需要が突出している。ただそれだけ。

    • だからって、今回の休止とは何ら関係ない。

  2. あくまでも“休止”であると信じたい。

    そして、次に復活する時は夜行バスを運行する全事業者が倣うであろうものを引っ提げてきてくれるものと信じて。

  3. この記事の「1983(昭和58)年3月24日に阪急バス(現・阪急観光バス)と西日本鉄道(以下、西鉄)が」のところがおかしい。阪急観光バスは阪急バスの社名を変更したとか、そういうニュアンスの文になっている。もともと阪急バスが運行していた路線を、子会社の阪急観光バスに移管したのが正解。この記者はちゃんと調べたのか?

  4. 結局ツアーバス上がりの「新高速バス」に押されたって事でしょ。
    そりゃ人件費削って会社によっては中古車持ってくるんだからコストじゃ勝てませんわ。
    かといってコストに見合う運賃取ったら夜行列車が衰退したように新幹線あるいは飛行機+ホテルの方が割安感が出てくる。
    貸切で適正運賃を取ろうとする事業者や鉄道系事業者じゃ高速バスは維持できなくなったって事。
    まぁ関西対関東でもこの条件なら悉く廃止されてますけどね。

  5. JR北海道バスが女性専用バスを止めたのは利用が少ないから、導入する理由は立派でも止める理由はこんなもん!しかし一定評価された路線の中止は新規参入か止まる所を知らない排ガス規制か?