長野新幹線開業に貢献 E2系「あさま」車両、2017年3月で引退 碓氷峠、境界を克服

長野新幹線が持つ課題を克服し、その開業に貢献、オリンピック輸送などに活躍したE2系「あさま」車両が2017年3月、すべて引退することになりました。最終日は3本の列車が運転される予定です。

E2系が克服した長野新幹線ふたつの課題

 日本は東日本が50Hz、西日本が60Hzと、電気(商用電源)の周波数が東西で異なります。長野新幹線はその“境界”をまたぐため、地域で異なる電気にどう対応するかがひとつのポイントでした。

 E2系は営業用の新幹線車両で初めて、50Hzと60Hzの両方に対応。この“課題”をクリアしました。後継車両のE7/W7系も、同様に両周波数対応です。

 なお東海道新幹線も“境界”をまたぎますが、こちらは沿線に周波数変換変電所を設け、東京駅まで60Hzの電気を供給する方式。1964(昭和39)年の東海道新幹線開業当時、車両側で両方の周波数に対応させる仕組みは、機器の重量が大きくなることなどから採用されませんでした。

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在来線時代、列車は補助機関車(EF63)の力を借りて、急勾配の碓氷峠を越えていた。写真は保存車両(2005年12月、恵 知仁撮影)。

 E2系が克服したもうひとつの大きなポイントは「勾配」です。長野新幹線は古くからの難所「碓氷峠」のある高崎~軽井沢間で、30パーミル(1000mで30mの高低差)という急な坂道がおよそ30kmも連続。特に、この長く急な坂を“安全に下る”能力が必要でした。

 そこでE2系は「抑速回生ブレーキ」という、摩擦力で車輪の回転を抑えるのではなく、車輪につながるモーターを発電機として使い、そのときの回転抵抗をブレーキ力にすることで、長い坂でも安全に速度を抑えて下れる機能を搭載。“難所”における安全性を確保しました。ちなみに抑速回生ブレーキを使用中、モーターで生み出された電気は架線に戻され、別の列車が活用。省エネにもつながっています。

 E2系は、長野新幹線が開業にあたり克服する必要があった「周波数」と「勾配」という課題をクリアし、文字通り長野に「新幹線」という新しい道を切り開いた車両なのです。

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コメント

9件のコメント

  1. いまさらだが、なぜ「信越新幹線」にならなかったのだろう。信州を経て越前・越中に至る鉄道なのだが。 政治的な問題か? 法律上の問題か?

    • 加賀…

    • 信越本線とほとんどからです。

      むしろJR東は「長野新幹線」JR西は「北陸新幹線」が適当だとは思います。

    • 信越本線とほとんど被らないからです。

      むしろJR東は「長野新幹線」JR西は「北陸新幹線」が適当だとは思います。

  2. 今更ながら、信越本線高崎~軽井沢間新線付け替えで高速化(想像としては史実の北越急行ほくほく線を複線化して貨物にも対応したもの又は京成電鉄成田スカイアクセス線の狭軌版)でも良かった気がします。

    羽田孜、小渕恵三、福田赳夫康夫親子、中曽根康弘弘文親子、山本富雄一太親子、小坂善太郎憲次親子、井出一太郎正一親子、若林正俊、田中秀征らを選良として選び続けた群馬県長野県の有権者のエゴ、大手私鉄西武グループの経営者(当時)の堤義明への利益供与のせいで・・・。

    58年前に勾配緩和せずに補助機関車で乗り切る決断をした旧日本国有鉄道総裁の十河信二、技師長の島秀雄が犯した過ちの尻拭いは・・・。

    • 小諸の方ですか?お察しいたします。

  3. 風光明媚だあ

  4. 自分にとっての「あさま」は未だに189系のままだ。遂に世間様から20年遅れになってしまった。

  5. お世話になりましたなあ あさまさんよお

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