ガードレールを“木”で作りました! 腐らない? 壊れない? 実は理にかなったインフラでした

自動車が走る道路脇でよく見かけるガードレール。通常は白い鉄製のものが一般的ですが、それをなんと木材で作るという企業が存在します。

単なる代替品ではない 森林整備にも貢献

 さらに「木景」の特徴は、ガードレールとして用途そのものだけにとどまりません。むしろ大きな狙いは、その製造過程にあります。

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木製ガードレール“木景” の断面。八角形加工された木材に、防腐・防蟻剤を加圧注入して耐久性を高めている(布留川 司撮影)

 現在、日本各地では林業の衰退により、森林が十分に手入れされず放置される放置林が問題になっています。木はただ伐採すればよいというものではありませんが、逆にまったく使われなければ、特に木材用や炭焼き用に木が植えられた人工林や雑木林などは定期的に間伐や植林といった循環を行わないと、林内に光が入らず、木が健全に育たないほか、大雨時の土砂災害リスクが高まることもあります。

 クスベ産業が木製ガードレールに取り組む背景には、こうした放置林を有効活用することで、森林資源を適切にし、森の整備にもつなげたいという考えがあります。木材を建築だけでなく、道路インフラにも活用することで、新たな需要を生み出すというわけです。

 同社では、和歌山県内で設置する場合は和歌山県産材を使い、県内で加工するなど、地域内で経済が循環する仕組みを重視しています。地域の木を使い、地域の企業が加工し、地域の道路に設置する。これにより林業、加工業、建設業に仕事が生まれます。

 実際、価格面では通常のガードレールよりも高価になってしまうそうですが、それは大量製造によるコスト削減よりも、地域の森林資源活用を重視した結果だといえます。

 さらに、この取り組みを自社だけで完結させるのではなく、将来的には全国にネットワークを広げ、各地域の製造会社と連携して展開したい考えです。森林の多い地域では地元材を使い、都市部では周辺地域から供給することで、地方と都市部の間にも新たな経済循環を作ることができます。

 木製ガードレールは、鉄製品の単なる置き換えではありません。景観に溶け込み、森林整備や地域経済にもつながる持続可能なインフラであるという可能性も秘めています。

【景観バッチリ!?】これが、実際に使用されている木製ガードレールです(写真)

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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コメント

1件のコメント

  1. ビスタガードみたい