オスプレイとは違う!? 米陸軍の次世代機「シャイアン」製造工数を“90%削減”した主翼が完成
テキストロン傘下のベル・ヘリコプターは2026年6月11日、MV-75「シャイアン」の試験機に搭載される主翼構造2基の組み立てを完了したと発表しました。
UH-60「ブラックホーク」の後継候補
テキストロン傘下のベル・ヘリコプターは2026年6月11日、MV-75「シャイアン」の試験機に搭載される主翼構造2基の組み立てを完了したと発表しました。
これにより、同プログラムは試験機製造の新たな段階へと進み、飛行試験および量産に向けた準備が加速することになります。
MV-75は、米陸軍向けの将来型長距離強襲機(FLRAA:Future Long Range Assault Aircraft)として開発が進められている次世代ティルトローター機で、現用のUH-60「ブラックホーク」の後継候補として位置付けられています。形状的にはアメリカ空軍や海軍、日本の航空自衛隊で運用されているV-22「オスプレイ」に似ており、同じティルトローター機にも分類されますが、艦載運用を前提としておらず、主翼の折り畳み機構は備えていません。
今回完成した主翼は、機体の構造的な中核を担う重要部位です。高い強度と剛性を確保するとともに、戦場での生存性向上も考慮されています。ベルによれば、複合材製の主翼外板や桁(スパー)、アルミニウム製下部構造など主要コンポーネントはすべて自社施設で製造されているといいます。
ベルのアマリロ工場のオペレーション責任者であるカリー・シェイファー氏は、「数十年にわたるV-22『オスプレイ』の主翼製造経験から得た知見を設計段階から反映している」と説明しました。また、製造工程の改善や組立順序の最適化、設計変更の迅速な反映により、品質・安全性・効率性の向上を継続していると述べています。
同機で特に注目されるのは生産効率の向上です。最初のシャイアン用主翼は、前述したオスプレイの主翼製造と比較して約90%の工数削減を実現しています。さらに2基目では、そこから追加で40%の工数削減を実現したといいます。ベルはこれを、将来的な量産体制構築に向けた重要な成果と位置付けています。
現在、完成した主翼には各種システムの搭載作業が進められており、今後はカンザス州ウィチタで製造中の胴体および別途組み立てが進むナセルとの結合作業が予定されています。





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