「大手私鉄」vs「ローカル3セク線」どっちも終点の地方都市、メイン路線はどっち? 驚きのボロ駅舎 1両単線で“コストコのアクセス”

大手私鉄とローカル3セク線の両方が終点を構える珍しい地方都市。両線を乗り継ぎ“小旅行”を決め込むと、驚きの連続でした。

けっこう注目?福岡「朝倉」エリアとは?

 九州旅行の途中、高速道路のICに近いという理由でたまたま宿をとったのが、福岡県朝倉市「甘木」駅前でした。ホテルの隣は線路でしたが、宿から外を見ると、「あれ、もう一つ駅がある……」。

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甘木駅に入る西鉄の列車(筆者撮影)

 この街は地方都市でも珍しい「ローカル線2路線の終点」、しかも駅が“近いけど別々”という場所なのです。調べてみると、この2路線を使って1時間少々で“小旅行”ができるとわかり、夕食のあと、ほろ酔い気分で乗ってみました。

 甘木には第三セクターの「甘木鉄道」(旧国鉄甘木線)と、大手私鉄の一画、西日本鉄道の「甘木線」が乗り入れています。国道500号上にある交差点名「甘鉄駅前」の前にはロータリーと、いかにも国鉄時代という風格のある駅舎が。ただしここには、甘木鉄道しか乗り入れていません。調べると、先に列車が出発するのは西鉄なので、そちらへ向かいます。

 西鉄の駅は徒歩3分ほどのところにありますが、歩道もない狭い国道のロードサイドに設けられた、小さな木造・瓦屋根の駅舎。外壁の塗装は激しく剥がれ、ボロボロの感があります。西鉄の駅舎としては現存最古の1948(昭和23)年築なのだそう。大手私鉄と三セクとでは、得てして大手私鉄のほうが駅なども立派なイメージがあるので、面食らってしまいました。

 それでも、列車が到着すると結構な数の人が下りてくるし、折り返しの列車もそれなりに人が乗っています。2両編成の7000系電車は1時間に2本ですが、平日19時台でもビジネスマンや学生などで賑わっていました。

 西鉄甘木線は博多方面ではなく、甘木から南西に向かっています。沿線は一面の田んぼですが、集落ごとに細かく駅を設けていて乗り降りがあります。

 終点は天神大牟田線の宮の陣駅(久留米市)ですが、列車は西鉄久留米・大牟田方面へ直通運転しており、この列車も大牟田行きでした。西鉄福岡(天神)から大牟田まで直通するのは特急のみ、そのほかは途中駅止まりですが、甘木線からの直通列車が末端部の各駅停車を補完しているのです。

 甘木から30分強で宮の陣駅に到着。甘木鉄道経由で甘木へ戻るため、ここで天神大牟田の天神方面に乗り換え、西鉄小郡駅を目指します。ちょうど急行がやってきて、ひと駅7分ほどで西鉄小郡に到着。すでに日も暮れていました。

 この小郡もまた、西鉄と甘木鉄道の駅は別々です。駅舎を出ると、目の前の高架橋に「←甘木鉄道小郡駅」の看板が。ここは甘木鉄道のほうが西鉄よりも後に出来ているため、築堤と高架橋で西鉄をまたいでおり、その築堤上に単線の駅があります。じつは3セク化に際して移転し、西鉄の駅に近づけた経緯があるそうです。

【え…!】これが大手私鉄屈指の「ボロい終着駅」です(地図/写真)

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