日産の追浜工場も「防衛用ドローン工場」に? 世界で近づく自動車メーカーと“軍事” その強みとは?
アメリカの新興防衛企業が、日産自動車の追浜工場を取得しドローンの生産拠点とすることを検討していると報じられました。実は世界の自動車メーカーでは、防衛装備品の生産に乗り出す動きが相次いでいます。
自動車工場の従業員の“強み”とは?
前に述べた6月25日付のロイターは、事情に詳しい関係者の話として、アンドゥリル・インダストリーズが日産の追浜工場を取得した場合、同工場で働く従業員の多くをドローン製造要員として採用する意向だとも報じています。
一般的に防衛装備品は自動車などの民生品に比べて工数が多く、それ故に価格も高くなります。戦闘機などはその方が適しているのかもしれませんが、消耗品で技術革新の早いドローンやUASには、コスト意識の高い自動車メーカーの手法の方が適しているのかもしれません。
航空自衛隊の主力戦闘機であるF-35Aの年間生産数は、日本とイタリアでのノックダウン生産分も含めて年間100機程度ですが、自爆型ドローンとなれば年産数百機以上の生産が求められますので、従業員の面でも大量生産に慣れている自動車メーカーの方が適しているとも考えられます。
今回紹介したのは日産とルノーの事例ですが、アメリカのGMやドイツのVWなども、自社の持つ経営資源やノウハウを活かした防衛装備品の生産に乗り出そうとしています。民生品の自動車需要が低迷し、かつ世界の緊張状態が続くのであれは、防衛装備品の生産に進出する自動車メーカーは、今後も増えていくのかもしれません。
Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)
軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。





コメント