アメリカ上空B787が巨大お絵描き 航跡から浮かぶ飛行機のカタチ、なんのため?

日本時間8月3日の夜、アメリカ上空を飛ぶ1機の飛行機に注目が集まりました。その航跡が、飛行機の形を描いていることが一目瞭然だからです。誰が、どのような目的でこのようなことをしたのでしょうか。

米22州をまたにかけた巨大な「お絵描き」!

 日本時間2017年8月3日(木)の夕方から深夜にかけ、アメリカ上空を飛行する1機の飛行機に注目が集まりました。航跡が、どう見ても飛行機の形を描いているからです。

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日本時間8月3日23時現在の「BOE004」の航跡。ボーイング787-8「ドリームライナー」が航跡で飛行機の絵をひと筆書き(画像:Flightradar24.com)。

 飛行中のすべての民間旅客機の現在地をリアルタイムで表示するウェブサイト、およびスマホ向けアプリである「Flightradar24」で、その航跡を確認することができました。これによると当該機は、アメリカのワシントン州シアトルにある「ボーイング・フィールド」ことキング郡国際空港を日本時間8月3日午前7時40分ごろに飛び立ったボーイング787-8「ドリームライナー」で、便名は「BOE004」となっており、その3レターコードからアメリカのボーイング本社の機であることがわかります。

 航跡で描く飛行機の絵のスケールは、まさに巨大のひと言です。右翼の先端はミシガン州の5大湖のひとつ、スペリオール湖のほとりに位置し、機首の先端はアメリカ中部のワイオミング州、左翼の先端はテキサス州南部のメキシコとの国境付近、左右の尾翼はミシシッピ州、アラバマ州、テネシー州、ケンタッキー州にまたがるというもの。

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日本時間8月3日22時半ごろの様子。尾翼だけでも4州にまたがる巨大さ(画像:Flightradar24.com)。
日本時間8月4日午前1時35分ごろ。BOE004便は出発地の「ボーイング・フィールド」へと着陸態勢に(画像:Flightradar24.com)。
日本時間8月4日午前1時40分ごろ。当該機を表すアイコンがついに航跡の起点に重なる(画像:Flightradar24.com)。

 当該機はミシガン州のソーヤー国際空港付近で右翼の残りを描き終えると一路、出発地のシアトルを目指し、そして日本時間8月4日午前1時40分ごろ、およそ18時間におよぶフライトを終えました。

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日本時間8月4日午前1時40分ごろ。巨大すぎる飛行機の形の航跡を残し、18時間のフライトが終了(画像:Flightradar24.com)。

 このスケールの大きすぎるお絵描きフライトについて日本時間8月4日、ボーイングは同社ウェブサイトにて、同社のテストチームが「787-8の輪郭を描いた」と説明するページを公開しました。テスト飛行の目的については明らかにしていませんが、新しいエンジンの耐久テストではないかと見られます。

 なお同社は、かつて737MAX機のテスト飛行においても、航跡でアメリカの空に「MAX」の文字を描いたことがあります。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. いや、どのみち地上からはわからないから。

  2. ナイス!(*^^*)