真田の城下町から「ラピュタ」のような無人島まで 「ひとりでも訪ねたい町」7選

かつて一般人は立入禁止だった島、いまは「ラピュタ」に?

宇陀松山(奈良・宇陀市) 日本家屋の町並み博物館を歩く

 奈良県北東部、吉野山に近く、大和高原にある宇陀松山は、古来より交通の要衝として発達した。江戸時代から昭和まで、それぞれ家ごとに違う時代の特徴を示す町並みは、約17ヘクタールが国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。歴史に思いをはせながら、ひとり静かに町歩きを楽しみたい。

 西端を南北に宇陀川が流れ、川と並行する国道370号の沿線約1.5kmの区間に、格子戸と虫籠窓がある江戸末期建立の竹田家住宅や大正期の洋館、旧福田医院など百数十軒の伝統的な建物が立ち並ぶ。今も住民が住んでいるのでほとんどが非公開だが、旧細川家住宅の大宇陀歴史文化館「薬の館」(300円)や旧内藤家のまちづくりセンター千軒舎は内部を公開している。

 古民家を利用したカフェ・エクボでは、ランチや米粉のパンなどが味わえ、散策の休憩にぴったりだ。

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400年前に建築された城下町の入口、松山西口関門。

・アクセス:京都駅から近鉄京都線特急50分の大和八木駅で近鉄大阪線に乗り換え20分、榛原駅下車。大宇陀行きバス20分、終点下車
・問い合わせ:宇陀市観光案内所うだ観処 電話0745・88・9049
●宿情報
・保養センター美榛苑(みはる温泉)1泊2食9400円~/電話0745・82・1126
・椿寿荘(本郷温泉)1泊2食9396円~/電話0745・83・1303

友ヶ島(和歌山・和歌山市) 「ラピュタ」のような幻想的な無人島

 友ヶ島は、和歌山市加太の沖合、紀淡海峡に浮かぶ地ノ島、神島、沖ノ島、虎島の各無人島の総称。観光の中心となるのは沖ノ島だ。

 加太港と沖ノ島を結ぶ定期航路があり、船で20分。かつては旧日本軍の軍用地として使用され、一般人の立ち入りは禁止されていた。島内の歩道のほとんどがかつての軍用道路で、現在も6か所の砲台跡、弾薬庫、旧海軍聴音所跡など、戦争の遺構が残っている。その景観がスタジオジブリのアニメ映画「天空の城ラピュタ」の世界観を彷彿させると人気を呼んでいる。

 当時の未舗装の歩道を利用し、砲台跡や友ヶ島灯台、展望台などを巡る3.3kmのコースと、沖ノ島の北東に連なり、引き潮の時に渡れる虎島を含めた6.1kmのコースが整備されている。島中央部の深蛇池(しんじゃいけ)には湿地帯植物が群生し、約400種の植物を見ることもできる。

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明治時代に建設された第3砲台跡。

・アクセス:難波駅から南海線特急1時間の和歌山市駅で普通列車に乗り換え25分、加太駅下車、徒歩20分で友ヶ島行き乗船場。友ヶ島汽船に乗り20分で、友ヶ島・野奈浦桟橋
・問い合わせ:和歌山市観光協会 電話073・433・8118
●宿情報
・休暇村紀州加太(加太淡嶋温泉)1泊2食1万2680円~/電話073・459・0321
・シーサイドホテル加太海月(加太温泉)1泊2食2万670円~/電話073・459・0015

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