飛行機の速度はもう上がらない? X-15による不滅の記録7274km/hから半世紀

主翼を持った有人飛行機において、7274km/hという速度が記録されてから50年が経過しました。この記録はどのように樹立され、そしてなぜ半世紀にわたり破られていないのでしょうか。

宇宙飛行士認定のパイロットも

 最高速度記録7274km/hは188回目の飛行において達成され、この時高度は約30kmでした。また上昇高度記録も樹立しており、1963(昭和38)年に実施された91回目の飛行においては107.8kmに到達。宇宙空間は、アメリカ空軍においては高度80㎞以上とされているので、X-15を操縦したパイロット12人のうち8人は宇宙飛行士として認められています。また残る4人の宇宙空間にまでは達しなかったうちのひとりは、のちに月面着陸を果たすニール・アームストロングでした。

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マザーシップであるB-52戦略爆撃機に懸架されている状態のX-15。切り離されたのちにわずか120秒の動力飛行を行う(画像:NASA)。

 飛行機の歴史は1903(明治36)年のライト兄弟による発明以降、果てしない「より速く」「より高く」の競争の歴史でした。そしてその終着点は意外にも早く訪れ、X-15の速度記録はその後更新されることはありませんでした。

 速度記録への挑戦は、それだけで人を興奮させる魅力を秘めますが、実際問題としてお金がかかりすぎることや、これ以上の速度を出すには空気との断熱圧縮によって発生する加熱が大きな問題となること、そして何より旅客機や戦闘機といった実用機の速度性能はせいぜいマッハ1前後で停滞してしまっており、7000km/h以上といった速度は大気圏内に戻ってくる宇宙船以外は無関係であることからも、飛行機による速度記録は実に半世紀にわたって停滞しています。

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コメント

5件のコメント

  1. これ以上の速度が欲しければスペースXのような弾道飛行でしょうね。

    抵抗の少なさから、酸化剤搭載しても、スクラムジェット使うSSTより案外コストも燃料も少ないかも?

    予圧破れても高度すぐには下げられないので安全性に難ありますが。

    鉄道として地上を走る故、濃い空気抵抗と闘うリニア新幹線を思い出します。

  2. X-15はどういう条件下での最高速度なのか、記載されてません。「空中」と「宇宙」の線引きは未記載。「有人で翼のある機体」なら、ミッション中のスペースシャトルは、たぶんX-15以上の速度かと。

    高度や機体などの条件不明では、「X-15なんて(ほぼ)ロケット(宇宙機)じゃん。飛行機じゃないよ。」という人も出るでしょう。本記事でスペースXを除外した様に。

    • 読み直したら「アメリカ空軍の線引き」はありました。失礼しました。国際的にとか学術的にはどうなのかだけど。

      でも宇宙に行ったとなると、X-15って「主翼らしき物の付いた宇宙ロケット」っぽいね。もう「ヒコーキの最高速度/高度」に意味がなかったという事では? (特に有人では)

  3. 旅客機に関しては時速900キロ強が限度とのこと。

  4. その記録を抜くことは現代技術では非常に容易ではあるけれど、意味がない上に莫大な費用がかかるからしないだけ。

    パイロットの生存を不問にした上で、さらに使い捨てであれば当時でも倍程度の速度記録は出せたと思う。

    切り離し可能な予備タンクを複数取り付けて加速時間をのばせば速度は出るだろうけどもその空気抵抗と燃料の燃焼で超高温になるから機体の変形は避けられない。

    おそらくは、x-15も良いところ3回も飛べれば上出来な程度ではあったとは思うけどね。

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