日本の鉄道はどうできた? 『エンジニール』作者に聞く教科書にない「黎明期」とは

明治の鉄道黎明期を描くマンガ『エンジニール―鉄道に挑んだ男たち』。その作者・池田邦彦さんに作品の創作エピソードや思い入れなどを聞きました。

「鉄道は人を助ける、喜ばせるものである」という点は外したくない

――作品では人間ドラマと鉄道描写が絶妙なバランスで描かれているように感じましたが、物語を練るうえで気を付けていることや秘訣などはあるのでしょうか?

 発想の順番としては、まず鉄道ネタです。「餅は餅屋」ではありませんが、「この時代、鉄道ではこのようなエポックメイキングなことがあった」「こういう技術革新があった」という出来事にあわせて、人物を当てはめていってます。

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インタビューに答える『エンジニール―鉄道に挑んだ男たち』の作者・池田邦彦さん(2017年10月、乗りものニュース編集部撮影)。

 第1巻収録の「慟哭の碓氷峠」(前後編)では、蒸気機関車を体現している親父さんと、電化によって登場する電気機関車を体現している息子を登場させています。蒸気から電気へ変わる時代があるとすれば、そこにどういうキャラクターがはまるのか。それを体現する人物を作れれば、話したりけんかしたりといった話ができあがってきます。

 根本的には「この物語はフィクション」という断り書きのとおりですが、たとえば「慟哭の碓氷峠」に出てくる、タカが夜飛んでくるエピソードは実際にあったそうです。このように、時代は違っていたりしますが、いろいろな書籍から仕入れた知識を話に散りばめています。

――作品を描くうえで、軸としていることや「ここは譲れない」というポイントはありますでしょうか?

 漠然とはしていますが、「鉄道は人を助けるものである」「鉄道は人を喜ばせるものである」ということは外したくないですね。『エンジニール』に出てくる主要人物は、考え方ややり方は違っていても、「鉄道は人を助けるものである」「鉄道は人を喜ばせるものである」ということに進んでいくんだ、という話にしたいと思っています。

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