最高の広告媒体はタクシー? 日本交通の「その人向け」広告流すシステムが大盛況

動画だけじゃない タブレット活用で降車もスムーズに?

——2017年11月現在で、タブレットは何台に取り付けられているのでしょうか?

 現在は都内を走る当社とそのグループのタクシー約4200台のみですが、2017年度中に、当社グループ以外のタクシー会社へも第1弾展開を始めていく予定です。2020年までに5万台への設置を目指しています。

——「Tokyo Prime」について、乗客や広告主からはどのような声がありますか?

 長尺でストーリー性のある動画が配信されると、SNS上での拡散が多く見られます。お客様は思わず見入ってしまうようで、特に感動モノの動画ですと反響が大きいです。

 広告主からも好評で、直近では広告枠がほぼ満稿の状態が続いています。タクシーにはビジネスマンのなかでも役職付きの方が多く乗られているので、特に法人をターゲットにしたサービスを持つ広告主の方からは、決裁権を持つ方々への認知が高まり、広告販売やサービス導入の際の営業受注率にもよい影響が出ているとのお声を多く頂いています。

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「Tokyo Prime」では、広告に関連するウェブサイトのURLを乗客のスマートフォンに通知したり、アンケートを行ったりすることもできる(画像:JapanTaxi)。

——タブレットには、広告以外の機能もあるのでしょうか?

 決済プラットフォームとしての役割があります。タクシー配車アプリ「全国タクシー」と連動し、車内タブレットに決済手段のQRコードを表示させ、お客さまの端末で読み取ることで、乗っているあいだにお支払い手続きが完了します。最終的には降りる際に確定した運賃を、お客様所定の口座へ請求するしくみです。

 これは、「全国タクシー」の「JapanTaxi Wallet」と呼ばれる機能です。これまで、降車時の釣銭のやり取りや、乗務員がクレジットカード決済の操作に不慣れなことがお客様にとってストレスとなっていましたが、これらを解消しスムーズに降りられるため、好評をいただいています。

※ ※ ※

 JapanTaxiは今後、タブレットを通じて多言語化や訪日外国人への対応、決済手段の拡充も進めるそうです。

 ちなみに、国土交通省によるとタクシーの総台数は全国で約23万台、東京だけで約4万5000台です(2015年3月末現在)ので、「Tokyo Prime」の販売目標である「2020年までに5万台」は相当な数字といえます。JapanTaxiは「タクシーのIT化を推進する」としています。

【了】

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