自転車電車「B.B.BASE」出発進行! 千葉・房総の特徴を生かす電車とは?(画像40枚)

珍しい「自転車を楽しむための電車」、JR東日本「B.B.BASE」が運転を開始しました。車内の風景も自転車に特化した珍しいもの。登場の背景には、この列車によって千葉・房総の特徴を生かし、活性化する目的があります。

歴史的ターミナル駅「両国」から発着する「B.B.BASE」

「B.B.BASE」の運転区間は以下の通りです。いずれも、東京の両国駅と千葉の各駅を結びます。

「B.B.BASE内房」両国〜館山〜和田浦

「B.B.BASE外房」両国〜勝浦

「B.B.BASE佐原」両国〜佐原

「B.B.BASE銚子」両国〜松尾〜干潟〜銚子

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東京・両国と千葉・房総半島の各地を結ぶ「B.B.BASE」(国土地理院の地図を加工)。

 両国駅発着の理由については、同駅で臨時列車用などに使われている3番のりばが道路と直接つながっており、自転車を電車に載せやすいためとのこと。両国駅は1904(明治37)年4月5日に開業したのち、千葉方面へのターミナル駅だった時代が半世紀以上続き、都心側が行き止まりになっている3番のりばは、そうした両国駅の歴史をいまに伝えている場所でもあります。

載せられる自転車は?

「B.B.BASE」に載せられる自転車のおもな条件は、以下の通りです。いわゆるママチャリは搭載できません。

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自転車をそのままラックに積載できる「B.B.BASE」(2018年1月6日、恵 知仁撮影)。

タイヤサイズ:18〜29インチ

タイヤ幅:49mm以下

ハンドル幅:600mm以下

重量:15kg以下

前輪とダウンチューブの隙間:20mm以上

車両の特徴は?

「B.B.BASE」は各ボックス席にコンセントを用意しているほか、トイレも6両編成の2か所にあります。また4号車はフリースペースで、自転車が好きな乗客同士の交流の場、イベントなどでの活用を考えているそうです。

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液晶モニターを備えたフリースペースになっている「B.B.BASE」4号車(2017年12月、恵 知仁撮影)。

きっぷはどう買う?

「B.B.BASE」へ乗車するには、この列車を使う旅行商品を購入する必要があります。旅行商品には「日帰り」「宿泊」のプランが用意されており、「日帰り」は大人1名6500円からです(1名から申込み可能)。

 一般的な列車の場合と異なり、“きっぷ”を旅行商品として販売する理由については、載せられる自転車に条件があることなどから、販売時に十分な説明が必要なためといいます。

「B.B.BASE」の運転は、2018年3月31日(土)までは毎週末(土日)が予定されています。ちなみに、この「B.B.BASE」に使われている209系電車は元々、1993(平成5)年から京浜東北線の電車として走り始めた車両です。

【了】

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Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

1件のコメント

  1. JR東日本の企画は、事実上の値上げです! 手荷物は270円です!全国で始めるのは許せない暴挙です!