軽量化実現の新型新幹線N700S、なぜそれで乗客が便利になるのか? JR東海の大きな狙いも

N700Aに続く東海道・山陽新幹線の次世代新型車両「N700S」。車両の軽量化や装置類の小型化に力点を置いて開発されましたが、なぜ軽量化や小型化に力を入れたのでしょうか。そこには「余裕」から生まれる利便性の向上と、「東海道・山陽」のエリアにとどまらないJR東海の狙いがあります。

12両編成や8両編成も登場する?

 ところで、N700Sでは軽量化だけでなく、先に触れた変圧器やCIなど床下に搭載する各種装置の小型化も図られました。実はここに、JR東海がN700Sに込めた「狙い」が隠されています。

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床下機器の構成。「新幹線の標準車両」と位置づけられたN700Sは8両編成や12両編成も組めるようにしている(画像:JR東海)。

 変圧器やCIは、新幹線の車両を動かすために必須の装置。しかし、これらの装置はひじょうに大きく、複数の車両に分散して搭載しなければなりません。このため、東海道新幹線を走る現在の車両は、1本の編成を組むための車両数が最少でも8両1組。これより短い編成を組んだり、あるいは12両編成を組むことができません。

 一方、N700Sでは床下機器の小型化により、変圧器とCIの両方を1両に搭載することも可能になりました。そこでJR東海は機器類の配置を見直し、N700Sでは最少4両でひとつの編成を組めるようにしています。4両1組ですから、基本的な設計を変えることなく2組の8両編成や3組の12両編成を組むことも可能。列車の利用状況にあわせて柔軟に対応できます。

 ただ、N700Sが使われる路線のうち、山陽新幹線はともかく東海道新幹線はすべての列車が16両編成。1日平均の利用者数が約45万人という利用状況から考えてみても、8両編成や12両編成を導入する必要があるようには思えません。

 これについてJR東海は、N700Sを「新幹線の標準車両」と位置づけたため、と説明しています。同社は東海道・山陽新幹線だけでなく、海外も含めたほかの新幹線や高速鉄道にもN700Sを展開したいという考えがあり、そのためには各地の路線の利用状況に応じ、適度の車両数で編成を組めるようにしておく必要があるのです。

 将来的には、700系をベースに開発された700T形(12両編成)が走る台湾高速鉄道などでも、N700Sの姿を見ることができるようになるかもしれません。なお、現在は16両編成のN700S確認試験車は、2018年10月から8両編成での走行試験を行う予定です。

【了】

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コメント

6件のコメント

  1. 軽量化するなら台車はやっちゃダメだと聞いた事がある。

    京急は高速化の為、台車を軽量化すると危険だから車体をアルミにしたらしい。

    台車は重くするか、東武みたいに軽くても高性能な台車にした方が良いそうです。

  2. いずれは車種統一の為に、山陽九州直通もN700Sのバリエーションになるんだろうな

  3. 12両や8両にする理由は将来リニアが出来たり、人口減少による現在の東海道新幹線の乗客数減少に対応する目的とも聞いたかが。

  4. >線路の近くに住んでいる人たちに可能な限り迷惑をかけないようにすることができます

    じゃあ全席にコンセントつけずにもっと軽くしたほうがいいじゃない…

    • コンセントつけてもほとんど重量増・騒音増になならないのでは。

      あくまでういた電力による電力余裕をコンセントに回しているだけで、これはほとんど騒音増にはつながらない。

  5. 突飛だが被災した在来線を新幹線に造りかえたり路線自体を伸ばすのもあり。その際に活躍するのが4両編成程度の列車。N700Sが短編成から長編成様々な編成で活躍する事に期待します!

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