海自導入か「多用途防衛型空母」、どんな船に 期待されるのはその「存在感」?

期待される役割は非戦時下にあり?

「自由で開かれたインド・太平洋戦略」は、2016年8月に安倍首相が発表した新たな外交戦略で、国際社会の安定と繁栄の鍵は、太平洋とインド洋を法の秩序に則った自由で開かれた状態に保つことにあり、日本はその責任を果たしていくというものです。

 この戦略で日本がどのように軍事的な役割を果たすかは明確にされていませんが、政府はアメリカやオーストラリア、インド、さらにはクイーン・エリザベス級空母のインド洋・太平洋への派遣構想を持つイギリスなどと協力して、力による現状の変更と、自由主義国家が重んじる海洋の自由航行という原則への挑戦を辞さない姿勢を示す中国に圧力をかけて、紛争の発生を未然に防ぐという構想を持っているようです。

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安全保障調査会から導入が提言されたF-35B(竹内 修撮影)。

 空母は通常の水上戦闘艦(護衛艦)に比べて、敵対国に対しても友好国に対しても与えるプレゼンス(影響力)が大きく、海域に存在することで紛争の発生を抑止する効果を持っています。

 従来の小型空母には、地上基地や大型空母で運用される戦闘機に比べれば能力面で見劣りがする、「ハリアー」シリーズのような戦闘機しか搭載することができませんでした。しかしF-35Bの登場により、小型空母の持つプレゼンスは、以前よりも大きなものになっていることは間違いなく、F-35Bを搭載する多用途防衛型空母も、「自由で開かれたインド・太平洋戦略」のなかで、一定の役割を果たせるものになると思われます。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. 空中給油機導入が効率的ってあまり機体スペックとか重視の中途半端な軍事ジャーナリストのお題目を信じていたら駄目。実際の軍事作戦とか知らないというか、ちょっとした少部隊の作戦行動でも今の給油機の数倍の機体が必要。彼らが言う作戦行動するためには10倍近い機数が必要なんだが。

  2. 他の記事にも書いた/書かれてたけど、空中給油機は燃料補給しか出来ない。武器弾薬の補給は飛んでない時にしか出来ない、って事をお忘れの方が多い様に思う。

  3. 対外防衛のためには空母よりも航空自衛隊の基地を作る方が良さそう。もっと言うと既存の地方空港を軍民共用にするのが一番コストがかからないと思う。稚内とか女満別とか長崎とか佐賀とか。

  4. 「しらせ」に限らず、よほどの急ぎ以外は助けてくれるようですね。